司法の判断で真実が闇に葬られた。三権分立の崩壊である。20
年という拘束形式の踏襲で周知の事実・真実が現行法制で反故に
された。建前の法解釈で事を荒立てなかった。ソフトランディングを
選択した。政治性を避ける配慮が、かえって政治的になった。司法
の危機である。裁判官も人間である。冤罪も過去に数多あった。司
法に対する国民の信頼が遠のいた。西山太吉元毎日記者の沖縄
返還協定に纏わる国家賠償訴訟の論点は2つある。・・・
●第一は米国が負担すべき費用(詳細は新聞報道されているので
割愛)を日本政府が肩代わりした密約の可否
●第二は日本政府の密約否定が原告 西山氏の名誉毀損になるど
うかの可否
▲第一は当事の交渉担当者の外務省元アメリカ局長の吉野文六
氏の肯定証言で事実・真実が判明している。国民は周知の事実と
して受け止めている。米国の外交文書公開で密約が厳然として判
明している。この第一の密約が在ったかどうかの司法(東京地裁)
の判決待ちだった。国民は当然、事実を追認し判決を下すものと待
ち望んだ。結果は否だった?? 謝罪要求は拒否された。除斥期
間20年に阻まれた。
▲第二も第一が拒否されたから(賠償期間が消滅したから)当然、
名誉毀損も有り得ないとの判断・判決を下した・・・
要は単刀直入の明快な判決はYESかNOかである。密約が在った
か無かったかである。その単純明快な回答を避けて――密約の有
無を避けて――政治性を考慮した(避けた)論理に摩り替えた。そ
こで司法の信頼は地に落ちた。国民のしっぺ返しが必ず、到来す
る。西山氏は控訴するという。当然である。事実、真実は覆せな
い。過去の歴史の審判である。・・・国家機密に関する事項は国家
の利益優先の建前、時には真実が闇に葬られることがあっても、
やむを得ない、とのスタンスである。その可否は論議の俎上にのる
だろう。見返りに「沖縄返還」を成し遂げた成果を強調する。真実を
曲げ政府に加担する司法が三権分立の一角を崩した事になりはし
ないのだろうか?翻って西山氏も当事の外交電文を解説的に報道
するのではなく厳然たるニュースとして真正面から報道すべきであ
った。今件が今後のジャーナリズムの在り方に波紋を投げかけた
事になる。報道の自由に一石を投じた事になる。・・・
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