3日、日本銀行は新紙幣の流通を開始した。10,000円、5,000円、1,000円札がそれぞれ新紙幣となり、徐々に流通されることとなる。旧紙幣は今までどおり使用できるので、引き換えする必要はない。
政府や日銀は20年に1回程度、新紙幣に切り替えることで、偽造防止対策を強化している。今回の新紙幣発行により、さらにグレードを上げ、偽札の発行防止に取り組んでいる。
通貨の流通がないと、経済や社会の取引が成り立たなくなり、大きな混乱を引き起こすことは確実である。混乱がなく、安定した社会を形成させるためには、通貨の発行や流通が重要である。
近年では交通系ICカードやQRコードなどのキャッシュレス決済が広く浸透している。ただ現在でもキャッシュレス決済の使用比率は40%程度であり、現金決済のほうが多い。今後さらにキャッシュレス決済が普及することは確実ではあるが、現金がなくなることはなく、20年に1回程度の新紙幣発行は必要である。
販売機や券売機などでは新紙幣の対応に合わせ、機器の更新が必要になる。電車やバスなどでは更新が早いものの、個人経営のラーメン店などを中心に必ずしも順調には進んでいない。今後、徐々に更新が進むこととなるが、しばらくの間、新紙幣の対応ができていない機器が存在することとなる。
キャッシュレス対応が可能である店舗では新紙幣に対応していなくても、決済は可能であるので、前回の新紙幣発行時に比べ、煩雑さや混乱は減少することが確実である。