来る平成二十五年十月、伊勢神宮の第六十二回式年遷宮が行われます。
神宮式年遷宮は二十年に一度古式のままに、社殿・御装束・神宝を新調し、大御神様に神殿へお遷りを仰ぐ、千三百年もの永い歴史と伝統を有する行事です。
この遷宮には多大なる諸経費が必要でありますが、その六割程度は神宮において準備され、四割程度を経済界、神社界等で御奉賛することとなり、今後、全国各地の神社の社頭においても募財活動をされることと思います。
当神社でももちろん今後、氏子崇敬者の皆様に遷宮への御支援をお願いしてまいります。
とはいえ当神社の鎮座する北九州の地は伊勢神宮の鎮座する三重県とはちょっと遠く、氏子崇敬者の皆様の中でもまだお参りしたことがない、良く知らない、若い方の中にはその存在すら知らない、という方もおられるかもしれません。
そこで伊勢神宮についてほんの基礎知識を以下に記しておきたいと思いますので、参考にしていただけたらと思います。
伊勢神宮の基礎知識
伊勢神宮とは?
皇室の御祖神(ごそしん)であり、国民の大御祖(おおみおや)の神でもある天照大御神(あまてらすおおみかみ)をお祀りする日本で最も貴く大きな神社です。
伊勢神宮の呼称
“伊勢神宮”“お伊勢さん”“大神宮さん”等と呼ばれますが正式にはただ「神宮」と言います。
神宮はたくさんのお宮の総称
神宮は、皇大神宮(こうたいじんぐう・内宮(ないくう)ともいう)と豊受大神宮(とようけだいじんぐう・外宮(げくう)ともいう)の両正宮(しょうぐう)を中心として計百二十五社のお社から成り立っています。
皇大神宮(内宮)
御祭神…天照皇大御神(あまてらすすめおおみかみ)
鎮座地…三重県伊勢市神路山の麓、五十鈴川の川上
御鎮座…垂仁天皇二十六年(西暦紀元前四年)
豊受体神宮(外宮)
御祭神…豊受大御神(とようけおおみかみ・天照皇大御神の食事を司る神にして、五穀豊穣・衣食住・産業の守り神様)
鎮座地…三重県伊勢市高倉山の麓山田の原
御鎮座…雄略天皇二十二年(西暦四七八年)
皆様におかれましては国民総奉賛により今回の式年遷宮が美しく斎行されますよう御理解・御協力の程お願い申し上げます。 禰宜