フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月9日(土) 晴れ (信州旅行1日目)

2019-11-10 12:22:56 | Weblog

7時45分、起床。新宿10時発のあずさ号に乗るためには8時前に起きなくてはならない。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

9時前に家を出る。京浜東北線はよく遅延するので、品川(山の手線に乗り換え)に着くまでは油断ができない。あずさ号には10分前に乗車。

今回の信州旅行は、友人Kの茅野の別荘に一泊、松本に一泊の二泊三日の予定である。茅野までの2時間は、スマホで昨日のブログを書いたり、来週の日曜日の句会のための俳句を考えたり、昨日届いた原稿のゲラ(再校)に目と通したりしていると、あっという間である。車内のワゴンサービスからホットコーヒー(ポットから注いでくれる)のメニューがなくなっていた。あれがワゴンサービスで一番利用するものだったので、がっかりである。缶コーヒーならわざわざ車内で買うには及ばない。そのうちワゴンサービスそのものがなくなるのではないだろうか。

 茅野駅の改札を出ると、「新そばまつり」をやっていた。

今日一日限りの「まつり」のようである。 

迎えに来てくれたKの車に乗って市街地を抜けて八ヶ岳の山麓の方へ。

 私は車を運転しないし、運転したいという気持ちもないが、こういうドライブは好きである(助手席で)。

♪どこまでも行こう 道はきびしくとも 口笛を吹きながら 走って行こう~というブリジストンタイヤのCMソング『どこまでも行こう』(小林亜星作詞・作曲、1966年)を思い出す。私は小学校6年生だった。

林の中で車を降りる。 

蕎麦屋「香草庵」。茅野に来た時の昼食はいつもここだ。 いつもは待つのだが、今日はすんなり入れた。駅付近の「新そばまつり」にみんな行っているのかもしれない。

私がここで注文するのはいつもこれ。にしんそば(冷製)。温かいにしん蕎麦ももちろんあるが、私は蕎麦は冷たい方が好きである(うどんは温かいものに限る)。

Kはたいていもり蕎麦を注文する。単純に蕎麦を味を味わいたいのだろう。

木漏れ日の林の中を食後の散歩。 

  立冬を過ぎ、涼しさと寒さの中間くらいの気候である。ダウンコートを着て来た。

茅野には年2回、5月と11月頃に来るのが最近の習慣である。高原の本物の冬は知らない。

白樺と青空が似合う。 

ため池の向こうに八ヶ岳連峰が見える。 

大学生の頃、Kと赤岳に上ったことがある。私が登山を何度かしたのは学生時代だけだが、Kはその後も現在に至るまで登山を趣味としている。

Kによる自撮。

茅野では「香草庵」で昼食を食べて、2軒のカフェ、「グリーン・エッグ」と「魔法屋JIN」を梯子するのが定番コースだが、今日は「グリーン・エッグ」の店主さんが知り合いの結婚式で東京に行っているので、「魔法屋JIN」へ直行。

ご夫婦ふたりでやっているカフェである。2013年にオープンしたときから、Kが体調を崩して茅野に行かなかった年を除いて、毎年訪れている。信州の馴染みのカフェの1つである。 

私は蜂蜜とチーズのトースト、レモングラスのお茶(ポットで出していただいた)。Kはコーヒー(何とかいう特製のコーヒーだった)。 

蜂蜜がたっぷりかかっていて、零れ落ちないように注意して食べた。それでもお皿に零れ落ちた蜂蜜をパンで拭っていただく。実に美味しい(お茶と合う)。 

ポットを温める固形燃料の灯を見つめていると気分が落ち着く。 

奥様に写真を撮っていただく。今年で開店7年目だが、いつまでも開店当初の初々しさを失わない方である。今日もコーヒーの値段を間違えた(笑)。 また来ますね。

Kの別荘「和楽亭」に着く。縁側からの眺め。 

近所の「長圓寺」は紅葉の名所として知られている。 

週末ということで、たくさんの人が見物に来ている。 

午後の日差しを浴びて、池の畔の紅葉が美しい。 

池の向こう側にはたくさんの石仏たちが並んでいる。 

風雪の中でお顔がよくわからなくなった仏たちもいらっしゃる。 

池の反対側から見た紅葉。石仏たちの目にはこのように見えている。 

長圓寺を離れて、田圃の方へ。柿が熟している。 

 稲刈りを終えた田圃。 

整然とした苅田の模様が美しい。

トラクターで苅田を掘り起こしている。

畦道では薄の穂が西日を受けて輝いている。 

間もなく太陽が山の端に隠れようとしている。 

日没だ。

空がしだいに青味を帯びてくる。 

和楽亭に戻る前にもう一度石仏たちのところへ行く。

 冬浅き信濃の国の仏たち たかじ

Kの車で近所の温泉(共同浴場)へ。

 「玉宮温泉 望岳の湯」。

市営故、市民市民以外で料金が違う。私は600円。もし市民であれば、65歳以上なので300円となるところ。

湯を浴びてから、休憩室の食堂で夕食を注文する。

私はいつもソースカツ丼。

サイドメニューでモツ煮込み。 

Kはかき揚げうどん。 

7時過ぎに共同浴場出て、和楽亭に戻る途中で、コンビニに寄って明日の朝食を購入。 

 和楽亭に戻ってから、私はもう一度長圓寺に出かける。

午後8時まで紅葉がライトアップされているのだ。 

闇の中に浮かび上がる紅葉が赤いクラゲのように見える。

こちらは赤い恐竜の化石のように見える。

一つ一つの石仏の前に明かりが灯されている。 

早寝の習慣のKは10時半に就寝(これでも私に付き合っていつもより30分遅い)。遅寝の習慣の私はもちろんこの時間ではまだ眠れない。今日撮った写真の整理などをして、それでも12時前に就寝した。健全な生活だ。