フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

8月27日(水) 晴れのち曇り、一時雨

2008-08-28 01:40:19 | Weblog
  悲しいお知らせです。

  今日は夕方から大田区役所で男女平等推進区民会議があった。いつにもまして有意義な内容の会議だったが、会議の後、委員のお一人から「鈴文が閉店しましたね」と言われた。「えっ?」と思ったが、とうとういまの場所を立ち退いて別のところに移転することが決まったのだなと理解した。ところがそうではないのだという。移転ではなく完全な閉店、つまり廃業だというのでびっくりした。理由はご主人の体調不良だという。7月に3週間ほどご主人の体調不良で休業したが、あのときの体調不良が一時的なものではなかったということか・・・。帰りに「鈴文」の前まで行ってみた。たしかに閉店を告げる貼紙がしてあった。愕然というか、茫然自失というか、なんともやりきれない気持ちになった。ご主人の体調不良の具体的内容はわからないが、立ち退きをめぐるあれこれのことが心労となって、ご主人の健康に影響を与えたことは間違いないであろう。8月3日に家族と来たのが私にとっての「鈴文」の最後の日になってしまった。もう「鈴文」のとんかつを食べることはできないのだ。
  周辺の土地同様、遠からずこの場所も更地となり、やがて日本工学院の新校舎が建つ。20階建ての天高くそびえるビルである。さぞかし立派であろう。しかし、どんなに立派なビルであろうと、「鈴文」のとんかつを凌駕するものではないだろう。私は聖書の一節を思い出す。

  「野のユリはいかにして育つかを思え、労(つと)めず、紡(つむ)がざるなり。ソロモン王の栄華の極みの時だにも、その装い、この花の一つに及(し)かざりき。」(『新約聖書』マタイ伝第六章)

         

         

         
                 ご主人のご回復をお祈りします。