presented by hanamura
「寒さ暑さも彼岸まで」という言葉通り、
お彼岸が過ぎて、陽射しがだいぶ温かくなりました。
さて、お彼岸の時のお供物と言えば、
「ぼたもち」ですね。
この時期になると、
和菓子屋さんはもちろんのこと、
町のスーパーにもたくさん並んでいます。
「ぼたもち」は古くから日本人の好物で、
日本の民話にもよく登場しますよね。
お彼岸に「ぼたもち」を食べるようになったのは江戸時代からで、
小豆の赤い色が災難を避けるということから、
先祖や神様に捧げられてきたようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/fa/aa991d51b0276efd3a8eded03bc8f8f4.jpg)
ところで、この「ぼたもち」は
「おはぎ」とよばれることもありますよね。
現代では一年中「おはぎ」とよぶお店も多いのですが、
本来は、食べる季節によってよび方が変わります。
春のお彼岸では、
春に咲く牡丹にちなんで「牡丹餅(ぼたもち)」、
秋のお彼岸では、
秋に咲く萩にちなんで「御萩(おはぎ)」
というのが正しいよび方です。
また、夏と冬でもよび方は変わります。
餅米をつかずに用いることから、
「つき知らず」の意味合いで、
夏には夜に着く船(何時着いたかわからない=つき知らずの船)に例えて「夜船」、
冬には月知らず、月の見えない窓に例えて「北窓」とよぶそうです。
なんとも風情のある名前ですよね。
豊かな四季をもつ日本人ならではの感性が感じられます。
もちろん「ぼたもち」の名前にある牡丹は春の花。
着物や帯の文様にも多く使われます。
ちなみに現在、花邑にも牡丹柄の帯が2点あります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/c3/fe0196b915ebe5e1e11a58f2f584705d.jpg)
上の写真は流水に牡丹と蝶の文様が春らしい腹合わせ帯です。
地の支子色(くちなしいろ)に型染めされた、
色鮮やかな牡丹と蝶が美しい帯です。
下は、唐獅子牡丹文様の和更紗から仕立てた名古屋帯です。
どことなく遊び心のある文様がおしゃれです。
どちらも、春に咲く牡丹の花が生き生きと図案化されていますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/5e/1c599f4e3fbf80dbd9602a40f2ee5547.jpg)
お彼岸が過ぎれば、もう本格的な春の到来です。
牡丹柄の帯を身につけて、春を楽しみたいですね。
花邑のブログ、「花邑の帯あそび」
次回の更新は3月31日(火)予定です。
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