OBERON 日記

1999年1月25日。パソコン通信から始まった公開日記。
できれば、死ぬまで続けたい・・・(爆)。

これからの読書について・・・

2024-07-17 10:18:21 | Weblog
二カ月ほど前に、『"高橋たか子"さんを読み返すのが恐ろしく思われるのは何故・・・』という日記をUPしました。で、そのまま忘れてました(^^;。

それが・・・Audible で、とってもライトなアンソロジーを聞いて・・・ライトなのは嫌いじゃないけど、これはちょっと違うかなぁ~なんて思ったとき、また、高橋たか子さんのことを思い出しました。で、KindleじゃなくてAudibleなら、再読も可能なんじゃないかと思いたち、Audible版が出ているかどうか検索したんです。と、二冊ほど、ありました。『怒りの子』と『誘惑者』。ついでに、高橋克己さんの『黄昏の橋』も合わせて、ダウンロードしました(^^)。まだ、聞いてはいませんが(^^;。

とね・・・音声化はされてないけど電子化はされていたり、単行本しかない作品も、一応、検索結果として、上がってくるじゃないですか。その中に、わたしが高橋たか子さんを読まなくなって以降の作品も、何作かあったんです。エッセイとか日記とか、晩年、超晩年の言葉を集めたもの・・・興味を引かれました。わたしも年を取りました。そんな今の私として、高橋さんが年齢を重ねられてからの作品、読んでみたいなって思いました。

で、どの作品にするかなと、いつもはあまり読まないレビューを、何気に見ちゃったんですよね。するとね・・・いくつもあるレビューの中で『これがあの「高橋たか子」なのか……』というタイトルが目に留まりました。で、思わず読んじゃったんです・・・んん~・・・

わたしはまだ、そのレビューの書き手の方にそう言わしめた作品を読んでいません。だから、その感想が的を得ているとも、頓珍漢だともいえる立場にはありません。けど・・・なんというか・・・二カ月前に、わたしが漠然と感じた"嫌な感じ"が、そのまんま言語化されているような気分がしました・・・高橋さんには申し訳ないけど「ありえることだ」とものすごく強く思ってしまいました。そう思わせるものが、大大大好きだった当時の高橋たか子作品の中に、すでに見え隠れしていたんだと思います。

で、じゃあ、わたしはどうするかです・・・とりあえず、晩年のエッセイや日記は、しばらく読まないようにしようと思います。私が夢中で読んでいた頃の作品のAudible版、つまり、今回ダウンロードした『怒りの子』と『誘惑者』は、聞いてみようと思います。で、聞き終わったときに、その後作品とどう向き合うか、あるいは向き合わないかを決めたいと思います。

余談になりますが・・・高校生の頃、大ファンだった役者さんがいます。地方の小さな劇団の役者さんですが、わたしは世界で一番"ウマい役者"さんだと信じて疑いませんでした(^^)。その方は、一生を共にしたい大切な女性に出会って、役者を辞められたんですが、還暦も近くなって(正確な時期は覚えていません、あくまでもわたしのイメージでこの頃じゃないかと思っています)、またお芝居を始められました。わたしの親友が、そのことを知らせてくれたんですが、その時、彼女は「今はまだ、見ない方がいいかも」って言ったんですね。長くお芝居からはなれていらしたから、勘を取り戻すのにしばらく時間が必要だと思う、と。だから、わたしは、彼女のOKが出るのを待って、復帰されたその役者さんのお芝居を拝見しました。なんていうか・・・当然、若かったころの彼とは違っていました。今も、世界で一番"ウマい役者"さんかと問われれば、はいとは言いづらいかな(爆)。でも、やっぱり好きですよ、はい。ちゃんとファンです。大ファンです。

何が言いたいかというと・・・作家さんであろうと、ミュージシャンさんであろうと、役者さんであろうと、いえどんな職業の人だって、人は必ず変化していきます。その人の周りの人間、その人から影響をうけていた人間たちも変化します。だから、過去の関係のままではいられない・・・けど、変わらないものもある・・・うん、変わらないものもある。そして、何よりも確かなのは、今がどうであれ、過去のその時にもらったもの、得たものは、決して嘘じゃないし、消えないし、色あせない・・・うん、けっして色あせはしないですよね、うん。