ヌマンタの書斎

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権力への執念

2011-06-29 12:36:00 | 社会・政治・一般

先月の不信任案提出が嘘のように、菅総理はふてぶてしく居座っている。

なぜなら彼は賭けに勝ったからだ。内閣総理大臣には解散権がある。これある限り、菅直人は首相の椅子に居座れる。つまり、民主党内部の反・菅陣営は、選挙が怖くて不信任案に同調できないと分ったからだ。

今や、誰からみても民主党は次の選挙には勝てないことが明らかだ。いくら民主党の一部の議員が、菅に退陣を迫っても、「解散」の一言を菅が発すれば、それは自分たちが落選することを意味している。

だから、菅内閣ではダメだと分っていても、菅に退陣は迫れない。それを自覚している菅は、当然早期退陣など頭になく、予算分配という権力の行使に酔いしれて、1.5次補整予算などの戯言を口にするほど余裕がある。

唯一の可能性は、反・菅陣営が民主党を離党しての新党結成か、既成政党への合流なのだが、先の不信任決議をみれば分るように、そんな機運も気概もない。

せいぜい、小沢あたりが影でコソコソ悪口を言って、憂さを晴らす程度のことしか出来ない。かつては、自民党を割り、新進党を割り、ぶっこわし屋の異名をとった小沢に、もはやその力は残っていない。そのことも菅は分っている。

鳩山との会談で、引退の時期をぼやかした菅は、夏はおろか年末まで居座りそうな勢いだ。もはや怖いものはない、とうのが本音であろう。

在日外国人からの献金疑惑は、見事マスメディアがもみ消してくれそうだし、アメリカ政府は日本抜きで、外交戦略をやっているようなので、菅が気にすることはない。

シナの領土的野心なんざ、見て見ぬふりをしてやればいい。そのほうが平和市民運動家出身の自分に相応しい。少なくても彼(平和愛好市民)らから非難されることはないだろうしね。

沖縄?どうせアメリカが守ってくれるさ。自分が正面にたって、北京政府様から非難されるなんて真っ平さ。少数意見の擁護者であることこそ、自分に課せられた役割だ。

菅の頭のなかには、自分が多数派の意見を踏み潰していることへの自責なんぞ、欠片もない。東南アジアの人々が寄せる対シナへの対抗勢力としての期待なんざ、目にも入らない。当然、国際社会が日本に期待する役割なんて分るはずもなく、ただ言葉の先だけで美辞麗句を並べるだけ。

要するに、その場を取り繕って誤魔化しているだけだ。世界の大国である日本の最高権力者としての自覚に欠けるだけでなく、能力さえも欠けている。そのくせ最高権力者としての椅子にしがみ付く。

この浅ましさは、近年まれに見るものだと思う。歴代の首相の多くが、二世、三世であり、必ずしも首相の座に固執しなかったことを思うと、やはり成り上がりものは違うといわざる得ない。私は権力の座に、これほどまでにしがみ付いた首相を知らない。

非自民政権の樹立と長期政権を望むマスコミと、これまた反日自虐平和愛好市民からの期待を受けて、まだまだ首相の椅子に座り続ける気がしてなりません。

正直言って、この人が最高権力の座にあることによる弊害は相当なものだと思いますが、反面居座れば居座るほど、次の選挙において民主党が票を減らすのも確実でしょう。

それはそれで良いのですが、出来るなら早めに選挙をしてもらいたいものです。

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