私も結構ズボラなところがある。
とりわけ家では、ナマケグマの本性丸出しで、至ってズボラになる。ただし、好きなことには、ズボラなりに頑張りたい。だから料理にはひと手間かける。
ただ、残念ながら準備というか下処理に時間をかけられない。ここを丁寧にやれば美味しいと分かっていても、仕事から帰宅して、空腹を抱えた私には無理な相談だ。
幸い私は若い頃に山登りに傾唐オていた。しかも山小屋ではなくテント泊まりの登山に慣れていたので、下処理に時間を食わない料理のほうが得意だ。必然的に炒め料理が多くなる。
困ったことに炒め料理は油を多量に使う。テフロン加工の調理器具を使うなどして油の使用量を抑えてはいるが、白状すると油を使ったほうが美味しいと思っている。とはいえ、今年初めに心臓にダメージを負ったばかりである。
だから最近は、蒸し料理を増やすようにしている。これなら油を使わないし、肉の脂分を落ちるので実に健康的である。ただ、味が淡白になりやすいので、味噌やポン酢などを使って旨味が出るようにしている。最近流行の塩麹もいいと思う。
たまに気が向くとキムチを使うこともある。本来、辛い物は苦手なのだが、蒸すことで少し辛みを抑えられるので、キャベツと豚肉を蒸す時、キムチを加えると辛みが緩くなるので、夏場にはよく食べる。まァ、ポン酢のほうが美味しいとも思っているが、味のバリエーションを増やすほうが楽しいしね。
そう、やっぱり食事は美味しく、楽しく食べるのがいい。とりわけ私のような一人暮らしの人間は、やもすると単なる栄養補給になりがちなので、食事は作る過程も含めて楽しく食べることを心がけている。
すると、自然と独り言が多くなる。しかも往年の名物プロレス・アナ古館風で。
「おぉ、冷蔵庫の底で眠っていたキャベツ君に冷たい水のビンタをくらわすと生き返るぞゥ~」
「ここで必殺の蒸気攻撃を加えると、頑なな人参野郎も蕩けるぜ」
「最後のとどめは、万能の最終兵器マヨネーズだァ」
他人に聞かれたら、間違いなく危ない人扱いであろう。だから、よっぽど疲れているか、落ち込んでいるときしか口にしないようにしている。でも、こんなバカらしい独り言でも、口に出しているうちに元気が少しだけ出てくる。そして、手抜きというよりもズボラな料理でも、美味しければ食べて元気回復である。
表題の漫画のヒロイン花ちゃんも、この手の独り言の名人だ。旦那さんが単身赴任で一人寂しく過ごす花ちゃんの元気の素が、美味しい食事だ。でも、根がズボラなので旦那不在をいいことに、家のなかはゴミ屋敷状態。料理だって、手の込んだ繊細なメニューなんてお断りである。
でも、元気娘花ちゃん30歳は、冷蔵庫を漁って手持ちの具材だけで、なんとか美味しい食事を作ろうと奮闘する。ただし、ズボラにだ。その際の独り言がオカシイ。
この漫画が楽しいのは、無理せず今の状態で最大限、楽しもうとしている心意気にこそあるように思う。手の届く範囲で得られる幸せを、胸いっぱい楽しむ心意気。けっこう大切なことだと思いますよ。
ずぼら飯のレシピはいずれもおいしそうで簡単。
気軽に試せそうですが、太りそうな気になるのは絵柄のせいでしょうか。
まァ、美味しいものをズボラに食べていれば太るのは必然でしょうね。
絵柄が太めに感じるのは確かですが、美味しく食べる姿が楽しいのは、いいもんです。
私も冷蔵庫にあるものでぱっと美味しいものを作れるようになりたいですが。。
ちなみに、私は週末に一品・二品を作ってしまうようにしています。また、週末に野菜を切っておくなど下準備をしておいて、帰ったらすぐ料理に入れるようにしておくだけで、ちょっとだけ楽です(笑。