ヌマンタの書斎

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カジノ法案

2020-01-28 11:37:00 | 社会・政治・一般

偽善と建前の横行を許してはいけない。

IR法案というか、カジノ法案に反対する人はけっこう多い。とにかく反対するしか能がない野党は当然だが、与党側にも内心反対している政治家は少なくない。

私は若い頃、パチンコにはまり、勉強を蔑ろにしていた前科があるので、賭博の怖さは知っているつもりだ。あれは脳の一部を麻痺させて、冷静な判断力を奪うものだと考えている。

その意味でカジノも含めて、賭博全般に否定的である。ただし、自分がやらないと決めているだけで、他人が賭博に興じるのを妨げるほどではない。

何故かといえば、賭博自体、もっとも古い遊戯の一つであり、完全になくすことは不可能だと考えているからだ。事実、古今東西、賭博の禁止に成功した国はない。宗教でさえ賭博を完全に止めさせることは出来ずにいる。

多分、人間が生物として進化していく過程で、不確定な条件での勝負を繰り返してきた一つの証が、人の賭博嗜好だと思う。本能的な遊びなので、これを禁じることはまず無理だ。無理に禁止すれば、地下に潜るだけである。これは歴史が証明している。

だから、場所を定めて賭場を開くことは、ある意味公正さに繋がり、裏社会の跋扈を防ぐ効能があるとさえ思っている。もっとも面白い賭場をやることは、生真面目な人には無理で、人間の清濁を飲み込める器量のある人に任せた方が良いと思う。

あれこれ、難しい屁理屈を並べたが、私の本音は「賭博で身を滅ぼす自由があっても良い」に尽きる。自滅する自由は、本人のみが有する特権だとさえ思っている。

もっといえば、カジノ法案に反対する人は、公営競馬やパチンコ、スロットにも反対せねばおかしい。危険性の高いFX取引や、商品先物取引だって同類である。あれを投機といわずして、なにが投機だと言いたい。

そして、もう一つ指摘しておきたい。公営競馬などの賭博事業からは、各地方自治体に莫大な税収が治められている。公営賭博がないと、役所の大規模なリストラが必要となる自治体が少なくないのは公然たる事実である。

またパチンコの景品交換は、警察の利権と化している。断言するが、賭博で身を滅ぼす人の多くが、この公営競馬や黙認されたパチンコ等の遊戯を原因としている。

これら、現実に多くの日本人を賭博地獄に引き込み破滅させている現実を無視して、賢しげにカジノ法案に反対することは偽善でしかない。本当に賭博の害をなくしたいなら、まず現実を直視しろと言いたい。

にもかかわらず、上っ面だけの正論で、カジノ反対を訴える偽善者の多いこと、多いこと。それに加担しているマスコミも同罪ですぜ。

コメント
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