ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

さあ、これからだ

2010-07-06 17:13:00 | スポーツ
ワールドカップは準決勝こそが面白い。

日本がベスト16で敗退してしまったため、もう世間の関心は薄れているようだが、それではあまりにもったいない。とりわけ今大会はそう思う。なにせ予選がひどかった。

これほど低調な試合が続いたのは、アメリカ大会以来ではなかろうか。たしかに予選リーグは負けないことが肝要だ。だからどうしても守備的な試合が多くなるのは分る。

だが、守備といってもやり方はいろいろある。今回多かったのは、相手チームの良い点を潰し、相手のミスを待って、その間隙をぬって得点するやりかただった。驚いたことにアフリカ勢でさえ守備重視の戦術を採用していた。

オシム前・日本代表監督はそのやり方を「勇気が足りない」と言う。さらには「モウリーニョの呪縛だ」とも言い放つ。
私にも分らなくはない。相手の失策を根気強く待って、確実に得点できるFWを走らせる戦術は、チェルシーだけでなく、他のクラブチームにも多数見られる流行であることは間違いない。

今回の南ア大会でも、多くの代表チームで似たような戦術を採用しているケースを散見している。だからこそツマラナイ試合が多い。球際の攻防こそ激しいが、攻撃に迫力が乏しく、面白みに欠けるのは事実だと思う。なんといってもゴール数が少なすぎるぞ。

実際、今大会では思わず立ち上がるような件p的なゴールや、華麗なパスワークは影を潜め、変って単純で確実なプレーばかりが横行する。本当に凡戦が多く、絵になるような名場面は少なかった。

だからこそ、勝たねばならぬ決勝トーナメントは面白い。とりわけ準決勝と準々決勝は面白くなる。こうなると、攻撃力のあるチームがやはり強い。今回ベスト4に勝ち残ったオランダ、ドイツ、スペインは攻撃の迫力が尋常ではない。唯一南米で勝ち残ったウルグアイは堅守が売りだが、フォルランを中心とした攻撃は技術が高く、予選から見応えがあるチームだった。

個人技に優れたアルゼンチンは、ドイツの戦術の前に破れ去った。いくらメッシといえども、あれほど研究されたら封じ込まれても無理はない。おまけにドイツの守備は的確で、隙さえ見せぬいやらしさ。もっとも監督がマラドーナでなければ、もっとやりようがあった気もしたのは事実です。

分らないのがブラジル。これほど守備的なチームを作るとは呆れると同時に感心したものです。ただ、個人技の冴えは大会No1かもしれません。それだけにオランダ戦の敗北は不思議でした。前半の試合をみていたら、圧勝かと思いきや、後半でバタバタ、チグハグしての失点。

そのブラジルを下したオランダは、やはり今回のチームはまとまっているとしか言いようがありません。個々の選手の技量を考えると、過去のチームのほうが上回るように思いますが、チームの規律は今回が一番。あまり大声で言いたくないけど、やはりスリナム系の選手が少ないほうがまとまるみたい。

そしてスペイン、予選リーグではけっこうもたついていましたが、決勝トーナメントに入って調子を上げてきました。退屈な試合が多い中、数少ない攻撃サッカーの醍醐味を見せてくれたチームです。ただ、強いというより巧妙さが目立つチームですね。やはり優勝の本命か?

いずれにせよ、大会もあとわずか。楽しませて欲しいものです。
コメント (2)
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