のと鉄道運転士 「のとてつ5828」の乗務日誌

能登半島を走る第三セクター鉄道「のと鉄道」
のとてつ5828運転士の公私の乗務日誌

真っ白な朝

2013-01-23 | のと鉄道

【32行路 早出日勤】

今朝は霜がおりるくらい真っ白になった寒い朝

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これだけ寒いと制輪子と車輪も凍ってくっついて出区点検の時焦るんですが、今朝はハンマーの一撃で簡単にはがれてしまうくらいの冷え込みでした。

線路も真っ白状態・・・

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そんな日は、学生たちもなかなか布団から出れない状態

やっと出て駅まで親に車で送ってもらう時も、凍結道路のためノロノロ運転

だから時間ギリギリに駅に到着する学生がいっぱい・・・

発車時間過ぎてやってくる学生も日常よくある光景ですが、そんな姿を見つけるとドア閉めて車両が動きかけようとしても、待つことが多いです。

「田舎の鉄道だから出来る」って思われがちですが、実際はそうとも言えないんですよね。

こちらは「定時」に発車させて当然なのですが、「おいていかれた」「待ってくれなかった」って親から“苦情”くる事がよくあるんです。

「こっちは高いお金払っているんだ」「田舎だから少しくらい遅れてもいいだろう」「赤字会社の補填だれがしていると思っているんだ」って感じですね。

そんな親が多いせいでしょうね。

子も子・・・

「待って当然」って感覚なんですね。

「発車を待ってあげた」のに「すみません」「ありがとう」って言ってくれる学生がめっきり減りました。

「なんでそんなもん言わなきゃいけないんや」「本数少ないから次の列車まで待つの大変や。待って当然やろ」「じゃあ運転士が客おりる時“ありがとう”っていっているか」なんて声も聞こえてくるかもしれませんが、私的には“人間”として「一言」ほしい感じですね。

まあオーバーに言えば30人いても1人言うか言わないかくらいの人数ですね。

極端に言えば能登線があった時には、能登線には3人いたら1人は必ずいました。

これマジ・・・

そんな中、今朝「能登中島」から発車時間過ぎてから、あわてて跨線橋渡って飛び乗った某能登地区の有名進学校の女子高校生は乗車後しっかり「すみませんでした。ありがとうございました」って言ってくれました。

なんだか、久しぶりに聞いた一声で、真っ白な寒い冷え切った朝が暖かくなりそうなくらいで、とっても嬉しくなりました。

「学校のお勉強」も.大事かもしれませんが、「社会のお勉強」の方がもっともっと大事だと思うのですが・・・