ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

機関紙BEATNIKその17

2016-02-05 04:18:45 | 日記
中島みゆきさんの「ファイト」に端を発した
「闘い」についての座談会?の続きです

田家秀樹さんいわく…音楽の世界で、例えばこの人は闘ってるとか
こんな風に闘っているというのはある?
甲斐バンドはベースにある訳だけど… (笑)

亀和田武さんは「音楽の世界って
そんな風に白黒がついたりしてないから
こっちのセンスで勝手に判断してる訳で、その危うさと正しさと両方ある」

佐藤剛さんは「リタイアしないでやることも闘いだと思ってますね」と話され
「ジャックスの早川義夫という人は
自分達のやりたいことが見えていたにも関わらず、やれる場がなくて
そのうち、一緒にやろうとしてた人間から脱落者が出て
あるいは、もっとおいしい水の方に行く人間が出て来たりする」

「その頃に、敵は遠くに…という曲があるんだけど
頭の中が戦場になって、血まみれの戦士が死んでいるって
戦場のイメージの歌なんです
敵はもっと遠くにいるのに、俺達はこんな所で傷つけあっても
仕様がないじゃないかって歌ってる」

「内部の確執だけではなく、彼は音楽活動をやった上で
自分が目指す闘いをやるには
こんなことやっていてもダメだって本屋さんになっていっちゃう
ただ、僕はそれをリタイアとは呼ばない
おいしい水の方に行ってしまったのをリタイアと思うわけ」

「単純なことだと思いますよね
どれだけ強いものを出して行けるか
結局、どんなものを出して来るかでしか判断されませんからね」
…と、おっしゃってますが、これは「受け取り方は聴き手の自由」という
甲斐さんの言葉と通じるものがありますよね

田家さんは「甲斐バンドは不退転のバンドだ」と書かれた方だけど
この時には「ストーンズの歴史って
踏みとどまり方の積み重ねだなと思う
俺達はここまで来た、ここからは絶対に後退しないぞっていう」

「どこまで遠くへ行くかじゃなくて
今の場所を下がらずに一歩でも前へ行く
それが強さなんじゃないかな」と話されてます(笑)

その「強さ」に反応なさったのか?
「矢切の渡し、あんな凄い歌ない!
詩が何を歌っているとか、そんなことより歌の強さ」と佐藤さん(笑)

「ちあきなおみの矢切の渡しの場合は歌ですけど
バンドだったら一発目の音
それだけで全てが決まってしまうみたいなのが、音楽だろうと思うんです」

「ギターがガァーンと鳴った、歌い始めた時の
バンドが動き出す一拍目に力があるかどうか
理屈も生きざまも関係なく飛び越えて来てしまう」

「世の中どんどん変わって行って
基盤が薄くなっているのかも知れないのに踏みとどまる
自分の肉体が衰えて行きそうなのに踏みとどまるというのは
逆に言うと、どれだけ上昇の積み重ねをして行かないといけないかだから」

「矢切の渡し大好き」亀和田さんも
「有無を言わさない所があるものね」とおっしゃって
お二人で「まさしく力ですね。ロックですよね」と話されてるんだけど

「逃避行モノ好き(笑)」の甲斐さんによると…
「ある人間が今いる場所から、他の地へ移動していく瞬間
見た目は単純な場所移動には
夢を掴んでやる!っていう意気込みが含まれてる訳で
そこには測り知れない前向きのパワーが吹き上がってるよね」

「こういう発想が日本の歌にあったとしても
何かこう、ネガの部分で絡めとってしまって
駆け落ちして心中っていう沈んで行く美学みたいなことでしか扱われてない
連れて逃げてよって歌はあるんだけど、ロックではなかったから」と…(笑)

ともあれ、佐藤さんが「ダイナマイトが…」は船村徹さんが書かれた曲でも
詞も曲も含めた全体で、バンドが闘ってるかどうかが判断されるとおっしゃると
「歌いっぷりやステージ・アクションも含めてね」と亀和田さん

「(プロレスの各団体の)どっちが勝っても大した意味合いじゃない
それぞれが目指してるプロレス観やセンス、彼らの肉体の表現
リングでの闘いぶりの問題なんだ」

「どちらが強いかだったらケンカと同じじゃない
つまり、一種のショーとして見せてる訳でしょう
闘いぶりに満足したり感動したりしないと、お金は払わないと思う
それは音楽とも共通する、どこかでね」とおっしゃると

佐藤さんも「どんな歌を作れるか、どんな歌を選んで歌えるか
そこから闘いは始まっている訳だし
人の前で生で歌うんだから、それをどういうニュアンスで
どういう表情で歌うか、その時時が闘いの場だ」

「結局、それを見せ切ることと、それを見る力があるか
それを見て、良いと思えるかどうかだと思いますね
だから、何月何日の100万$は絶品だったとか
思い入れを持ってる人がいる訳でしょう
そういう曲なり、そういうことを受けとめることの出来る観客を持ってることで
甲斐バンドの現実の闘いは具現化されてるという気がします」

…と語られてるんだけど、我が家には
この話にぴったりなサンプルがいるので判りやすいです(笑)

亀和田さんいわく…観客もアーティストと対等ですよね
どこまで見きるかどうか
見る方も自分の見方と姿勢を持って見て行く

甲斐さんや甲斐バンドのライブに行くことを
「参戦」と呼ぶことにナットクです(笑)









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