ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

箸休め5

2016-02-27 09:26:35 | 日記
ご存知の方も多いと思いますが
甲斐さんのセイヤングが放送された日
柳田光司さんが東スポで連載中の「ニッポン娯楽列伝」に
「甲斐バンドを疾走させた[5番目のメンバー]第一声」という
コラムをお書きになっていたそうです

「中京、大阪、九州でも購読可能」とのことだったので
最寄駅の売店で「大スポ」を買った奥さん
でも、目当てのコラムは見当たらず(苦笑)

バックナンバーを取り寄せたい旨を東スポに連絡して
手続き方法等の返事を待ってたんだけど
その前に大阪の甲斐友さんから
切り抜きを送って貰えることに…感謝申し上げますm(__)m

「郵送済み」の連絡メールに
「裏面がかなり衝撃的(笑)」と書かれてたというお言葉通り
「オオッ!(笑)」な切り抜きには…

「デビュー42年目。今なお現役。
[甲斐よしひろ]の岐路を掘り起こす」との書き出しで
甲斐さんの経歴に軽く触れられ

77年某日に武石輝代さんが「甲斐バンドの音楽性に関して…」という
佐藤剛さんの原稿を手にされたことから
「シンコーミュージックにヘッドハンティングされた」と書かれてますが
当の佐藤さんによると
「バンド側が勝手に人を増やしてしまった」んですよね(笑)

当時の甲斐バンドがシンコー所属だったため
肩書きは「甲斐バンド付き契約マネージャー」になっていたらしく
「普通社員の2倍のギャランティ。シンコーが半分を支払い
残りはメンバー4人の給料から支払われた」ようだけど

引く手あまたでいらした佐藤さんが「一番条件が悪かった」上に
「なりたくない」と思っておられたマネージャーという仕事に就かれたのは
「そういうことで測ることが出来ないバンドなんじゃないかという
気持ちが強かった」からなんだとか…

「幼少期から、ビートルズやストーンズよりも
彼らのイメージ戦略&宣伝マンをしていた
B・エプスタインやA・オールダムに注目していた
佐藤の着眼点、明確なバンドコンセプトは
これまでのニッポンのバンドにはない発想だった」と柳田さん

甲斐さんは自伝がお好きで、音楽関係者の書物を数多く
…もちろんエプスタインも読まれてるし
バンドのボーカリストというだけでなく
リーダー、プロデューサーとしてのお仕事がおありだし

言葉は悪いですが、いわゆる「バンドマンくずれ」ではない
…ミュージシャンにコンプレックスがなく対等なスタンスをお持ちの…
佐藤さんがブレーンとして参加されたことで

甲斐さんが思い描かれていた「やりたいこと」がより明確になり
そのためには「何をやるべき」なのかが具体的になったんじゃないかと…?

その佐藤さんのマネージャーとしての「第一声」が
「歌詞の主語は、すべて[俺]に変えよう!」であったことが記され

「5番目のメンバー佐藤が打ち出す緻密なイメージ戦略が
彼らの羅針盤となり、甲斐バンドは時代を疾走
モンスターバンドと化す」と結ばれてますが

これって、まだ続きがありそうだし
我が家の資料に「オオッ!」な切り抜きが増えるってことですね(笑)

佐藤さんは、打合せのお相手がお持ちだった東スポで
このコラムをお読みになったそうだけど

「確かに僕のやって来た
甲斐バンドの最初の取っ掛かりの仕事が正確に書いてありました
びっくりしています」とツイートなさっていて
特に取材を受けられた訳じゃないみたいだなあと…(笑)

それはさておき、佐藤さんがマネージャーになられた1977年4月といえば
「この夜にさよなら」のレコーディングの時期に当たってるようですが

この時にはまだ「自分で何ができるか
ハッキリしてなかった」と話されてるし
甲斐さんのソロアルバム「翼あるもの」のレコーディングに同行されて
「制作から宣伝まで一人でやった
あそこから始まったと言っていいでしょうね」とおっしゃってるし

「すべて[俺]に変えよう」というお言葉は
「誘惑」を作られる際のものじゃないかと思って
甲斐バンドのアルバムの歌詞カードをざっと眺めてみると…

「らいむらいと」は、主語がない【恋時雨】と
「おいら」で日本語の歌詞を書かれた【吟遊詩人の唄】を除いて
すべて「僕」になってるし

「英雄と悪漢」も【光と影】には主語がなく
【裏切りの街角】は「おいら」で
唯一【狂った夜】だけに「俺たち」が使われてます

「ガラスの動物園」では【やせた女のブルース】に「俺」が登場するけど
この曲はカバー曲だし

【男と女のいる舗道】の「男は女にやっぱり俺じゃないと…」というのは
ちょっと映画の「ト書き」風の描写で
「君と僕」が甲斐さんの心情かなあって気がするし

【ゆきずりの風】や(収録されなかった)【メモリーグラス】は「私」で
「この夜にさよなら」の【そばかすの天使】では「あたし」になってますが
ともかく「僕」もしくは「僕ら」が圧倒的多数で優勝(笑)

ちなみに、相手の女性のことは
ほぼ全部「君」と書かれてます
まあ「僕」と「お前」はしっくり来ないから…って、ボクの主観ですけど…

じゃあ「誘惑」は?というと【LADY】だけが「僕(僕ら)」で
あとは「俺、俺、俺」の嵐(笑)
ところにより「おいら」って感じです(笑)

それに連れて?相手のことを「お前」と呼ぶ曲が増えて
アルバム未収録の【HERO】は「俺たち」と「お前」
【安奈】も「俺」と「お前」になってます

ただ【嵐の季節】と【シネマクラブ】は
「俺」「おいら」と「お前」「君」が入れ替わり立ち替わり(笑)
たぶん、メロディに乗せる語呂の問題で
二文字と三文字を使い分けていらっしゃるのかなあと…?

ともあれ、かなり意識なさって主語に「俺」を用いておられるのは
やはり「女子供のバンド」というレッテルを返上したいという
甲斐さんと佐藤さんの意思の表れでしょうし

確かに「僕」で書かれた歌詞の傷つきやすそうな青年像よりも
「俺」の方が、タフで意志が強そうな「男」というイメージがあります
…って、これもボクの主観ですが…(笑)

甲斐さんがラジオやインタビューで話される際に
「僕」とおっしゃったり「俺」になったりなさるように
歌詞の中に登場する様々な印象の男性も
すべて「甲斐さん」が投影されているんでしょうね?

余談ですが…佐藤さんが、ご自身のツイッターで
桑田佳祐さん還暦のお誕生日に触れられ

「若いこだま」でサザンの【勝手にシンドバット】が
日本で最初にオンエアされた日のことをコラムに書いてました
…と、呟かれているんだけど
これって、やっぱり…そうですよね?(笑)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする