仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

遭難者の発見

2010年08月30日 | 浄土真宗とは?
夏山での遭難者が多く、報道番組で救助隊警察の活動について、放映していた。活動は色々であったが、番組の収録中に、一人の壮年が夏山で行方不明となり、救助隊は、ここぞと思うところを探す。最後に険しい沢を捜索していると、ひとりの救助隊が、遠くを見つめて手を上げて指さし「発見」と大声で叫んだ。

それは悦びの瞬間として、映像は捉えていた。その瞬間、番組を見ていた私も、発見された側の喜びが、救助隊の「発見」の声と重ねって共鳴したように思えた。

まさにその瞬間、H・エリクソンがいう「最も豊かな人間関係とは、相互に与えあうものが等しい価値を持っていると双方が実感できる関係」という言葉を思われた。

苦労して発見した側、痛みの中で発見された側、そのふたり感動が「発見」という叫びの中に感じられた。

しかし広告を終えて再び映し出した映像は、死亡発見であった。しかし「発見」という叫びの中に“相互に与えあうものが等しい価値を持っていると双方が実感できる関係”を感じた。

きっと私が南無阿弥陀仏と称えることは、放映では死亡発見であったが、救助隊と遭難者が「発見」という言葉でお互いを確認するごとく、阿弥陀さまと私が出遇いを物語っているのだろうと思った。
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