仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

「民が主役」の仏教

2009年10月17日 | 都市開教
民主党政権ができて種々改革が始まった。さっそく予算編成で苦しんでいる。過去の改革は多く、権力者の側からでなく民衆の中から生まれてきた。このたびの政権の成果は歴史が証明するとして、民主党の「民が主役」というコンセプトは重要なメッセージだ。

仏教界を見ても、釈尊ご入滅の後、出家主義仏教の世にあって、在家仏教を主とする大乗仏教が在家の中から起こった。鎌倉仏教も、山を下りた僧侶である民衆の側から生まれた。

現代社会にあって、仏教(真宗)の再生は、在家たる民衆の中からおこってくるのだろうと思う。だから都市における布教伝道は、民衆の中から真宗を再生させる気概も必要だ。民衆の中というよりも、もう一歩踏み込むと、苦しみの中から新しい息吹は生まれてくる。鎌倉仏教にしてもそうだったし、西洋のホスピスムーブメントも、医者と患者という権威と受益者の関係の中からではなく、終末期の苦しみの中から、苦しむ者が、どう安心して生き終わって行けるのかという側から興ってきた。

いまマスコミで元気のある寺院といわれている大阪の應典院(http://www.outenin.com/)にしろ、「寺よ、変われ」の 高橋卓志氏が住職を務める醫王山神宮寺(松本市浅間温泉にある臨済宗妙心寺派の寺院)にしろ、仏教の視点から民衆運動を積極的に展開しているお寺だ。

「民が主役」の真宗をどう展開していくか。前途多難です。
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