超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

MONOBRIGHT「ACME」全曲レビューその9「スロウダイヴ」

2011-10-27 00:13:20 | 音楽(全曲レビュー)





MONOBRIGHT「ACME」全曲レビューその9「スロウダイヴ」です。





9.スロウダイヴ




【じさつした心がくるしい】

なんか6曲目以降ひたすらに自らの過ちを掘り下げたような構成になってるんですが。
前のアルバムでも思ったんですけど
最近の「流れを作る感覚」っていうのかな、散漫とさせない方向性って言うのは
以前と比べて格段に進化した部分だと思います。
こういう楽曲を、アンニュイな楽曲を並べて配置する事で
よりそういうイメージだったり
底の底って部分を
強烈に植え付ける事が出来る、っていう。言っちゃえば、その後は上がるだけですからね。曲順的にも。
その鬱屈した感情の極みなのがこの曲なんじゃないでしょうか。心が死んだ日の夜の歌。

人間はどうしても
自らの心を押さえつけなくちゃいけない部分があるっていうか
耐えなければ
心を殺さなければいけない時があるんですけど
そんな時に、
何も言わないんじゃなくて
我慢するんじゃなくて
こうやって堂々と言ってもいいっていうか・・・それが人間らしいと思うし
落ちるときは落ちてしまえ、と。この曲はbloodthirsty butchersの「4月」にも通じるエッセンスがある曲で
そういう点でも潜在的にブッチャーズリスペクトがあるような曲だな~とも思えちゃって
その意味でもとても好きな曲ですね。
心のザラザラした部分を掬ってくれるタイプの曲って言うか。
必要のあるなしに、そういう作業を行うって事は快感だし気持ちの整理も付いたりする。
出来れば夜、深夜1時を越えた辺りに部屋で一人そっとヘッドフォンなんかで聴いて欲しい曲ですね。
この前の曲「夜明けのバル」も含めてね。ノイズに近いギターの音が非常に心地良いスロウバラッドです。





ちなみにこの曲は先にミニアルバムで別バージョンが収録されてますが
そっちはこれよりもちょっと聴きやすくした感じのアレンジで、こっちはそれの重厚版、みたいな。
どっちのアレンジも個人的には好みですけど、やっぱこっちの方が深く潜れる感じはする。




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