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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

北と南の排他的経済水域。 EEZ

2012-07-29 19:49:48 | 日記
 (1)歴史的、考証的、論理的政治論は別にして、尖閣諸島は日本の排他的経済水域(EEZ)内として日本が実効支配(practical result government)しているから、頻繁に自国領土だとして主張して領海侵犯をくり返す中国監視船、漁船に対して日本の海保巡視船が警告、排除と戦略的実力行動に出ている。

 中国は70年代は尖閣諸島は日本の領土と一旦は認めながら80年代に尖閣諸島周辺海底に豊富な石油資源が埋蔵されていることが判明すると、手のひらを返すように歴史的経緯を持ち出して自国の領土だと主張し出して、日中外交問題化している。〔東京都の尖閣諸島の買い取り(現地地権者は日本人)問題も浮上して中国がこれに反発している。〕
 中国は強力な軍事力整備と経済成長、広大な土地に12億人口を背景に、それを維持するためのベトナム沖の南沙諸島と東沙諸島海域への介入を強めて、アジア各国との緊張を高めている。

 (2)現在、日本外相がロシアを訪問して北方千島4島の日本帰属問題についてロシア外相、大統領と会談している。こちらの方はロシアが実効支配(占領政策)しており、ロシア側の北方千島4島のうち2島返還優先交渉とか、日本側の4島一括返還とか交渉対応がかみ合わなくて交渉問題の糸口もつかめない現状だ。

 ロシア側は実効支配を世界に印象付けるために、当時の大統領、首相ら要人が盛んに北方4島への視察訪問をくり返して、日本は外交関係をわい曲化するものだとしてこれに抗議している。

 (3)尖閣諸島問題の日本と中国との関係の「裏返し」の関係(歴史考証的支配と占領政策の違いはある)で、その教訓からいえば実効支配中のロシアが北方4島に実効支配を印象付けるのはロシアからすれば当たり前の行動ということだ。比較検証すればわい曲化とは言えない。

 第二次世界大戦による占領政策との違いはあるが、北方千島4島のロシアが干渉訪問実績を強めることには日本は反発抗議して、一方は尖閣諸島への中国の干渉には不快感を強調するのは当然としても、双方の論理の整合性を欠くというものだ。

 (4)北方千島4島の返還問題は別としても、現在実効支配するロシアが同地域に訪問介在を強めることは、尖閣諸島の日本の当然の実効支配対応と同じくロシアの国内問題として致し方ないことだ。

 返還帰属交渉は必要な外交交渉問題ではあるが、同様の問題を尖閣諸島に抱えた日本としてはあれもこれも都合の良い主張という訳にはいかない、それぞれの同床異夢の事情はある。
 今回の外相のロシア訪問で、ロシアは北方千島4島への要人の訪問はやめないと明言している。現在のロシア実効支配体制からは致し方ないものだ。

 (5)尖閣諸島沖の海底資源開発では日中共同開発プロジェクトもあり(現在、領域問題で進展していない)、北方千島4島でも日ロ共同経済地域開発計画(zone plant)を含めた領土問題交渉もあるのではないのか。
 どちらにせよ排他的経済水域(EEZ)の問題でもあるからだ。

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