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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

就職率60%事情。 employment rate 60% affairs

2010-08-25 19:50:40 | 日記
 (1)円高は1ドル83円に突入して、15年ぶりの高値を記録した。世界マーケットでも突出した
円買いによる円高現象。政府、日銀は景気は回復基調にあるとして、「中国など新興国にけん
引され、回復基調をたどる。」と楽観論にしばられて、打つ手がない無策ぶり。

 輸入商品は、ほっといても差益が出るが、輸出産業がささえる日本経済への打撃は大きい。
企業では、すでに生産拠点を経済好調なアジア圏に移しているところもあり、直接的な影響力
は以前に比較して少ないと考えられるが、欧米の景気悪化による世界的な経済不況感は、加
速する。

 経済不況感と生産拠点の海外移転は、経済のドーナッツ化現象で日本国内の雇用に直接的
な悪影響を及ぼす。
 今春の就職事情では、先行き不安から企業の半数近くが新規採用を控えて、大学卒業者の
就職率は60%(employment rate 60%)と、前年に比較して△8%と最悪を記録した。進路未
定者は8万7千人に及ぶ、確かに深刻な事態を迎えている。

 (2)最近の大学の就職活動は、年々早まっており、この大学にすれば本来目的の高度な専
門的知識の遭遇とは相入れない就職活動の早期化、周到で密度の高い対応に対する効果が
逆効果にあらわれる経済事情にジレンマを覚えているのだろう。

 企業の採用事情が体力温存で様子見の雇用情勢では、従来の優良企業中心の集約的な
就職戦略の中では、上述のような最悪の就職率を見るのも、初めからわかりきったことだった。
 今更、今頃になってまで、社会も大学もこの事態を騒ぐのもおかしな話だ。

 (3)大学は、進路未決定者に対して、卒業単位を取得していても留年を認めて、次年度での
新規採用にチャンスを与えている。政府は、企業に対して新規、既卒の区別のない採用計画
を求めている。しかし、採用する側の企業の体力にも余裕はなく、現実的な体力温存の対応
をとらざるを得ないのが現在の経済事情。

 まず、政府は当面の緊急対策のほか、①企業の先端技術開発に向けて、産学協同事業への
支援を強化し、国内産業基盤の整備を進め、雇用の促進をはかる。②本来の趣旨とは違っても
当分、法人税減税による企業の税制緩和をはかり、企業体力の強化に努めて雇用の促進と
リンクさせる。

 大学は、①先端技術の研究開発の社会還元、②ベンチャー事業の促進による「新しい産業、
雇用」の環境を整備促進する。
 学生は、雇用のマイノリティ(minority)にも積極的に目を向けて、雇用のフロンティア(開拓
精神:frontier)に取り組む。

 (4)来年の就職事情も、引き続き本年度同様の厳しい局面が予想されて、政府、企業、大学
他が一体となった早めの局面打開のスキーム(方策:scheme)が求められる。
 どんなデータが出ても驚かない厳しい就職事情に、早期の試行錯誤のスタートだ。

 

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