いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

自立する農業へ3D産業化。 independent agriculture

2010-12-05 19:29:46 | 日記
 (1)職業農業人260万人、日曜レンタル農業人200万人。パラドックス(paradox)として過
保護な日本農業は生産性のない窮状だ。
 政府に頼って何が悪いと言われればその通りだが、能力がありながらひとり過保護でその
分国民全体に不利益を与えているとなると別問題だ。食糧問題で政府は自給率確保政策も
あり、農業を聖域(sanctuary)としてきた。コメの生産調整で休耕田にも戸別補償制度を取り
入れて補償金を出している。他の産業では考えられない厚遇だ。

 コメ作りは自然環境にも左右される。2年続きで不作となったコメ作りだが、コメは依然余っ
たままの状態が続く。現在、40万トンのコメ余り現象だ。日本人食糧事情傾向の見誤りで
コメ離れが想定以上に進んでおり、また農家の休耕田も想定の4分の3に留まり生産調整が
進んでいない。

 (2)不作、不良のコメ作りで、品質の低落によりますますコメ離れが進む生活環境にある。
日本の農業力の高さは、その技術力、品質開発力、高度な生産力に裏付けられて、産業と
しての能力も高い。政府は、ひとり過保護政策をあらためて農業のことは農業人にまかせる
「農業独り立ち(independent agriculture)」政策を推進すべきだ。

 農業人の知識、経験、技術開発力を活かして、コメ作りの中、長期的な計画(scheme)を
まかせ、「流通(circulation)」も含めて自由化をはかる必要がある。
 現場の農業人の豊富な知識、経験こそが、現状にあった的確で多様で経済的なコメ作り
のスキームを生む。政府はその農業人の能力の活動の場を設定し、提供し、競争力を援助
し、総合調整する政策をとればいい。

 その証拠に、農業人の自己判断でコメ作りの減反が条件の「戸別補償制度」への加入が
思ったほど浸透せずに、独自にコメ作りを優先している。日本農業の技術力、開発能力、生
産力は、世界に市場を求めても国際競争力は高く、日本農業で世界食糧事情に貢献するグ
ローバル化を促進すべきだ。

 (3)農業以外の産業はデフレ円高で厳しい経済環境に置かれている。農業過保護政策で
世界の貿易自由化に遅れて高い関税がネックとなって、世界経済では他国に太刀打ちでき
ない。韓国はTPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加で、海外では「関税なし」の自由貿
易で競争力を各段につけている。
 日本は農業過保護政策でTPP参加の検討を1年先延ばしした。外国からの日本農業の自
由化の圧力も強く、その分だけ日本産業へのダメージは大きく続く。

 (4)農業の「独り立ち」政策を早急に打ち立てて、TPP参加による世界経済の同じステージ
の中での経済活動の公平性を実現すべきだ。日本農業には、経済ステージさえ整備すれば
スキル、国際競争力は十分に高いものがあるからだ。
 日本農業の柔軟性、可能性を摘んできたのは、政府の過保護政策だ。政府の生産計画で
も自給率を40%から50%に上げる政府方針と、一方で戸別補償制度で減反生産調整とい
う政府政策ベクトルの反比例(inverse proportion)度も、農業人、国民を混乱させている。
 単に一次産業としてではなく、国際競争力のある多次元産業としての日本農業の自立が
必要だ。

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