政治の身辺はきれいに。 personal appearance of politics must clean out

　(1)感染者が世界で１２万５千人規模で増え続け深刻化し、各国で感染拡大国、地域からの入国拒否が続く新型ウイルス感染拡大に今更WHOがパンデミック（pandemic）と表明しても、安倍首相が全小中高休校要請してから緊急事態宣言の特措法改正しようというようなもので、順番が逆で信頼、期待に応えていない。

　(2)司令塔がこうでは収まるものも収まらない。世間、世界がこのカオス（chaos）の中で安倍政権の国会対応もチグハグで何をやっているのかとあきれていたら、９日の参院予算委員会で森雅子法相（弁護士出身、福島選挙区）が検事長定年延長問題にかこつけて「東日本大震災の時、検察官は福島いわき市から最初に逃げた。その時身柄拘束している十数人を理由もなく釈放した」（報道）と関わりのない答弁をした。

　(3)これにかみついたのが検察官出身の山尾志桜里衆院議員（立憲）で事実関係を追及されて森法相は「個人的見解だった」（つまり作り話）と認め発言撤回したというおそまつだ。本ブログ導入で冒頭のパンデミック世界のカオスを書いたが、緊急対策一色に追われているときに国民の重い税負担を使って国会審議で一体何をやっているのか、世間知らず、世界知らずの森法相、議員の国会無節操ぶりだった。

　(4)新型ウイルス国内感染拡大が毎日続き、国民生活、行事にかかわる規制、中止、延期が続く中で、国会で国民の税負担を使った政治の本質（essence）とは無縁のゴシップ（gossip）で言い争うという末期的症状を露呈している。

　森法相の「検察官が最初に逃げた」が「個人的見解」（作り話）で追及されてその後撤回するというのは、話の内容、事の次第からして法相として「失格」であり、法治国家〔かどうかは最近（米軍との裁判権密約発覚）疑問だが〕を目指す日本の司令塔としてあるまじき不適合、不適正であり、とても従う、まかせられるものではなく即刻交代すべきものだ。

　(5)前述したように新型ウイルス国内感染が拡大し続けて、国民に不安、不信、懸念が高まりつつあり、緊急事態宣言による国民権利、私権制限も考えられる中で政治とりわけ法相の役割は民主政治、法による安全、遂行に重要な立場にある。

　森法相では国民の信頼、信用、期待にそえる人材、人物ではありえない。政府は新型ウイルス緊急対策として来月１０兆円規模の緊急経済対策を策定（報道）する方針だ。

　(6)国民投資者（税負担）としてはやむを得ない非常事態であり経済対策は必要だが、そうなら政治の身辺はきれいにしておくべきだ（personal appearance of politics must clean out）。