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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

未知数。 an unknown quantity

2018-09-22 19:58:38 | 日記
 (1)コップの中の争いは終わった。安倍首相があと3年は政権を担うことになったが、国、国民に
とっては良かったのか悪かったのか、ひとりびとりがよく考える機会にはなった。
 自ら総裁任期を延長してまで総裁、首相にこだわったのは、憲政史上初めての憲法改正を実施する首相として名を残したいからというのがいつわらざるところだろう。

 (2)安倍首相は今秋の臨時国会に改憲案を国会に提出する意向を示しているが、安倍3選後のメディアの緊急電話世論調査ではこれに反対する回答が51%(報道)と過半数で、賛成35%を大きく上回った。

 安倍1強を問題だとしたのが57%で、問題ないの33%をこれも大きく上回った。国民の第一の関心は災害安全対策であり、災害避難者を西に北にと抱えながら日本社会はそれどころではない。

 (3)3選を果たした安倍首相としては国民の厳しい見方が待ち受けるが、今に始まったことではなくこれまでも安倍政権の重要法案にことごとく国民の過半数が反対しながら、経済政策、経済好調を背景にした安倍内閣の支持率は比較安定しているという摩訶不思議な政治状況が続く。

 安倍内閣の支持率は40%前半で推移して比較安定していると書いたが、不支持率が上回っているという中での混沌とした評価だ。

 (4)コップの中の争いに戻ると、総裁選は安倍首相が議員、党員553票、石破議員が同254票とダブルスコア以上の大差がついた。党員票だけをみれば、安倍首相224票(55%)で石破議員181票(45%)と接近している。

 これを石破議員の善戦とみるのか、やはり安倍首相の順当な勝利とみるのかは両陣営の見方は大きく分かれている。

 (5)日本の政治は議院内閣制で国会での勢力関係で政治的優劣、権勢が決まるので、国会議員票で82%を獲得した安倍首相の絶対安定力は揺るぎないものがある。
 ただし、首相として権力を保持して内閣支持率で比較安定している政治的背景、影響力のあるなかでは、権力中枢になびく当然の結果でもあり、「今」の政治状況、事情を背景としての集約結果でもある。

 (6)党員票の安倍55%、石破45%の接近がそのまま国民の判断なのかはわからないが、国政選挙の結果によっては「今後」が「今」の政治状況を変える、変質するものだけに、党員票の接近は国会議員票が大差であっただけにパラドックス(paradox)として安倍首相側にとっては不気味な存在結果ということになるだろう。

 (7)「今後」それがすべて石破議員に優位に働くのかは、3年後の総裁選がどういう政治状況で迎えるのか、自民党内の安倍以後の政治力関係がどう働いて誰が総裁選立候補に手を挙げるのか、世代交代論も含めてどういう総裁選になるのかは未知数(an unknwn quantity)で、「今後」はあらゆる予断を許さない。

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