(1)米国も変わった。トランプ大統領になったせいなのか、国民の意識、質が変わったせいなのか。米最高裁はトランプ大統領が大統領令に署名したイスラム圏の一部諸国からの米国への入国を規制する措置について、「合法」とする判決を下した。
大統領令の発令に対しては連邦裁が執行差し止めを命じて裁判で争われていた。そもそもイギリス・ピューリタンの移住から始まったとされる米国の起源で移民に寛容とされてきた米国がイスラム圏の一部といいながら米最高裁が入国規制を合法と判断したのには驚かされた。
(2)報道によると最高裁判事9人のうち「保守派」5人が支持して合法とした。最高裁判事の任命についてトランプ大統領が同政権を支持する保守派判事の起用を進めているとの報道もあったと記憶しており、トランプ政権寄りの判決が出されたともいえる。
トランプ大統領は米国民に人気があるのかないのか(支持率は歴代大統領の中でも最低だが)外部からはよくわからないと書いたが、共和党は主流派幹部が次回の選挙に立候補しないと明言して引退の意向を示しており、トランプ党に変質したとの憶測も聞かれる。
(3)さらに最高裁人事にまで仮に影響を及ぼしているとなると米国の中枢機関は意図的にトランプ支持で固められたということになり、米国の異変、異質(unusual change)に無関心ではいられない。
トランプ大統領が全面に出て対外的に保護主義、米国第一主義で騒がせている間に、国内中枢機関に対して支配力、影響力を拡大させている今回のイスラム圏入国拒否大統領令の最高裁の合法判決だ。
(4)一方では記者会見で偏った(bias)発言で評判の悪い大統領報道官が家族とのレストランの利用を拒否された(報道)という話題もあり、人種差別問題(今回の報道官のレストラン拒否は政治信条の問題)が根強く残る米国内事情を報道官も思い知らされた格好だ。
同報道官は「米国は偉大な国。違う意見にもかかわらず解決策を見つける能力が我々を独特の国にしている」(報道)と主張しているが、トランプ政権のTPP交渉、気候変動規制からの一方的な離脱、中国、欧州など世界を相手に保護主義、米国第一主義で排他的な貿易戦争を仕掛けている姿勢は入店拒否の報道官の主張とは相反する行動でしかない異変、異質の矛盾主義(contradictionism)だ。
(5)米国の伝統の寛容な理想主義は見る影もなく、米国社会のパラダイム(paradigm)となる最高裁の判断まで移民規制を合法とする米国が矛盾したトランプ主義にほんろうされている。
トランプ大統領のパフォーマンスに一喜一憂している間に米国社会で起きている異変、異質で、世界は注意深く関心を集めなければならない。
大統領令の発令に対しては連邦裁が執行差し止めを命じて裁判で争われていた。そもそもイギリス・ピューリタンの移住から始まったとされる米国の起源で移民に寛容とされてきた米国がイスラム圏の一部といいながら米最高裁が入国規制を合法と判断したのには驚かされた。
(2)報道によると最高裁判事9人のうち「保守派」5人が支持して合法とした。最高裁判事の任命についてトランプ大統領が同政権を支持する保守派判事の起用を進めているとの報道もあったと記憶しており、トランプ政権寄りの判決が出されたともいえる。
トランプ大統領は米国民に人気があるのかないのか(支持率は歴代大統領の中でも最低だが)外部からはよくわからないと書いたが、共和党は主流派幹部が次回の選挙に立候補しないと明言して引退の意向を示しており、トランプ党に変質したとの憶測も聞かれる。
(3)さらに最高裁人事にまで仮に影響を及ぼしているとなると米国の中枢機関は意図的にトランプ支持で固められたということになり、米国の異変、異質(unusual change)に無関心ではいられない。
トランプ大統領が全面に出て対外的に保護主義、米国第一主義で騒がせている間に、国内中枢機関に対して支配力、影響力を拡大させている今回のイスラム圏入国拒否大統領令の最高裁の合法判決だ。
(4)一方では記者会見で偏った(bias)発言で評判の悪い大統領報道官が家族とのレストランの利用を拒否された(報道)という話題もあり、人種差別問題(今回の報道官のレストラン拒否は政治信条の問題)が根強く残る米国内事情を報道官も思い知らされた格好だ。
同報道官は「米国は偉大な国。違う意見にもかかわらず解決策を見つける能力が我々を独特の国にしている」(報道)と主張しているが、トランプ政権のTPP交渉、気候変動規制からの一方的な離脱、中国、欧州など世界を相手に保護主義、米国第一主義で排他的な貿易戦争を仕掛けている姿勢は入店拒否の報道官の主張とは相反する行動でしかない異変、異質の矛盾主義(contradictionism)だ。
(5)米国の伝統の寛容な理想主義は見る影もなく、米国社会のパラダイム(paradigm)となる最高裁の判断まで移民規制を合法とする米国が矛盾したトランプ主義にほんろうされている。
トランプ大統領のパフォーマンスに一喜一憂している間に米国社会で起きている異変、異質で、世界は注意深く関心を集めなければならない。