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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

トランプ大統領であることを忘れてみても。 even if it's forgot that we have president trump

2018-06-04 20:13:55 | 日記
 (1)東洋大学国際学部の横江教授はなかなかおもしろい視点で評論をする。新聞でのコラム記事なのでむずかしい話をむずかしく書いても伝わらないとの判断があるのかもしれないが、5月病の原因が次の6月に祝祭日がひとつもないことだと書いた人だ。

 今回は「トランプ大統領は忘れて、事実だけで国際政治の動きを見てください」(コラム記事)だ。

 (2)トランプ大統領が6.12米朝首脳会談をシンガポールで開催することを発表したあと間を置かずに今度は北朝鮮の非難と敵意を理由に突然に中止書簡を金正恩委員長に送ったことは、トランプ大統領は北朝鮮がいくらごねても相手にしないことを明確にしたもので、北朝鮮側がこれに反応してなりふり構わずに6.12再会談に向けて行動をみせてトランプ大統領の「一撃」は効果があったというものだ。

 (3)国際政治というものは裏舞台がそのまま表に出てはいらぬ混乱を引き起こすもので、そういうことが起きないように準備は周到に進めるべきもので「トランプ氏が大統領であることを忘れて」みても(even if it's forgot that we have president trump)、国際政治の一方のリーダー国米国としてひと月の間に歴史的に重要で意味のある首脳会談の開催と中止を決定するのはあるべき準備が稚拙で拙速で思慮に欠ける指導力、信用力、政治力を疑われるという話はここでは別にして、同コラムは『「トランプ大統領」という主語を消すと案外、合理的な判断だと思うところもある』と語っている。

 (4)トランプ大統領は保護主義政策を全面に出して、TPP交渉、気候変動協議からの離脱を一方的に決めて、EU、中国、カナダ、日本などを対象に大幅な輸入関税強化を発動する構えをみせてケタ違いのGDP世界1位の経済力を背景に世界貿易、通商戦争を仕掛けて、国際協調主義の中で米国第一主義で自国利益、市場優先を進めている。

 これを合理的な判断といわれても、米国からすれば弱者いじめの覇権主義としか映らない。

 (5)前オバマ政権が米国の寛容な(generous)理想主義を掲げて国際政治、社会での影響力を後退させたことに伝統的に「強い米国」を標榜する米国民を失望させた事に対して、「強い米国」を復活させることに合理的な判断をしたともいえないこともないが、世界経済で米国第一主義が巡り巡って米国市場にも不況風が降りかかってくる「勝者なき経済戦争」ともいわれて、トランプ大統領の視野の狭い独自観が不安を増大させている。

 (6)イスラエルのエルサレム首都容認と駐米大使館のエルサレム移転は米国内の支援者を取り込むものであり、その影響はイスラエルとパレスチナの対立抗争を再び激化させている。

 トランプ大統領であることを忘れてみても、とても米国の合理的な判断とは思えずに、トランプ大統領だからの視野の狭い独自観でしかない。

 (7)ただし、トランプ大統領の支持率が歴代大統領の中で最低ともいわれながら一時反対勢力支持者からも再選も可能とみられているところが、パラドックス(paradox)として唯一合理的ともいえる。

 米国ではロバート・ケネディ元司法長官の暗殺から50年を迎えて、人種差別解消に目を向けたカリスマ政治への評価、思いも伝えられているが、米国政治も人材不足は深刻だ。

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