いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

時代錯誤の国有地共謀。 anachronistic conspiracy of a state land

2017-03-03 20:06:07 | 日記
 (1)森友学園問題は安倍首相夫人が新設予定の小学校の名誉校長であったから思わぬ政治問題に発展して、安倍首相が釈明に追われている。ついには安倍首相夫人が公人か私人なのか問題にまでなって(説明責任の有無がからむ)、問題は本質(払い下げ価格)を外れた場外戦の様相をみせている。

 実態があきらかになるに従って随所に森友学園側に配慮された不自然な関係構造問題が指摘されて、政治との関連性、政治家の働きかけがあったのかが問題として浮上している。

 (2)同理事長が安倍首相の思想、理念に近い氏子を動員して憲法改正の国民的支持を働きかけている日本会議の関係者だったこともあり、安倍首相にとってはなおさら責任の結びつきもあり国会で追及されて釈明に追われることになっている。

 今のところは安倍首相、夫人が森友学園問題に関与しているとの証拠はないが、国会で追及を受けること自体が印象を悪くすることにつながり、さかんに首相、野党間で印象操作との言い合いが続いている。

 (3)現代の社会でこういう思想教育学校の設立準備があったことがわかったのは驚きだが、教育内容から「教育機関と言えるのか」(報道)という批判はあるがしかし同時にキリスト教系、神道系、仏教系学校はすでに一般的なものとなっており、驚くべきことでもないのかもしれない。

 9億円余りの価格国有地を8億円余り相当の敷地内ゴミ撤去費用を国が負担して実質200万円程度で森友学園側に売却(報道)されていた実態解明については、会計検査院が調査に乗り出しており報告を待つしかないが、いずれにしてもその過程のずさんな政府機関の対応は国民投資、国家財政、財産を預かるものとしてはあまりに不適切で問題だらけであるのはあきらかだ。

 (4)会計検査院の毎年の調査でも政府機関のムダづかいは数億円程度のものであり、一向に改善に向かわない中で17年度予算だけは97兆円超の最大規模を更新して衆院を通過しているのは、国会審議が形がい化して正常に機能していない証拠だ。

 政府機関では経産省が執務室のすべてを終日施錠して情報管理を強化しているが、森友学園問題のように財務省理財局のように、また安保法制成立での内閣法制局のように内部で情報管理を勝手に操作して都合のいい説明決定を下しているのは、国民への情報隠し、知る権利への窓口施錠行為であって、時代に逆行した背反行為である。

 (5)森友学園問題は、この時代に逆行した学園側、政府機関の国有地共謀(anachronistic conspiracy of a state land)背反行為の集約としてあらわれたもので、これまでのように問題をあいまにしてやり過ごすことなどできない危険な思想時代、社会問題だ。

 教育の自由、思想の自由は保障されるものではあるが、右傾化が政治、社会で顕在化するのは国民の権利、生命、財産が国家のために犠牲にされた戦前思想社会の回帰で、危険な兆候として見過ごすことはできない。

 (6)世界的な極右勢力の台頭傾向は、政治の貧困化を象徴する。

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