(1)奇しくもふたりの「鈴木CEO」(the CEO of two-some suzuki)の辞任で日本の企業経営の変動期を演出した。
ひとりはセブン&アイホールディングスの鈴木敏文さんで、スーパー・イトーヨーカドー、コンビニ・セブンイレブンを強いリーダーシップで一時期デパートをしのぐ収益率で流通業界の質を変えた。
今年に入ってセブンイレブンの後継社長の交代問題を巡って、「部外」の第三者経営委員会から方針反対を受けて強い支配力を維持してきた「部内」のしかも交代を目論んだ後継社長からも反発を受けて、プライドをいたく傷つけられてのCEO辞任だった。
(2)鈴木CEOの長年の企業経営独裁体制に懸念を示す創業家、部外の第三者経営委員会の健全な倫理観が働いた結果でもあった。企業の原点は強い創業者、成功者が立ち上げた強い経営理念、成長力をダイナミズム(dynamism)にして成功すればするほど、創業者、成功者のカリスマ性が高くなり、影響力、支配力を増殖させていつしか創業家、成功者としての企業独占欲が支配していくのが通例だ。
(3)この創業家、成功者の企業独占体制は利益、支配力を守る保守的な企業思想と相まって、一方では企業のさらなる創造性、発展性を阻害する要因とも見られて、日本経済でも創業家経営企業は成長しないとして外部活力、導入の必要性が盛んに語られたことがあった。
創業家経営の代表のようなトヨタも一時期豊田家からではない社長が就任して、多能な人材を活かして「世界のトヨタ」経営を確立していった。現在は再び豊田家の豊田章男社長が経営指揮を取って2兆円規模の最高利益を更新する「世界のトヨタ」を主導しているが、一時期の創業家以外の社長時代の教訓も活かしているのではないのか。
(4)イトーヨーカドー、セブンイレブンのセブン&アイホールディングスとしても世界のトヨタの歴史も教訓とすべきであった。
もうひとりインド市場など新興国の軽自動車の販売促進で成長するスズキの鈴木修CEOが燃費データの不正計測問題で辞任した。
86才の高令ながらスズキCEOとして絶対的な企業経営に強い経営個性で存在感を示して、軽自動車の世界戦略を展開してきた。燃費データの不正計測問題では当初は方法は法律に決められたものではないが実測値には相違はないと正当性を主張するなど、CEOの強い主張、考えが支配する企業経営のへい害が出たもので、さすがにユーザーからの購買拒否反応による大幅な販売減少で責任を取らされた格好になった。
(5)イトーヨーカドー、セブンイレブンもスズキも今後は集団経営指導体制で再生をはかるといわれており、東芝、シャープと日本を代表する企業の倫理欠如による経営変革と時を同じくして日本経済、企業経営の変動期、変革期を迎えた。
ひとりはセブン&アイホールディングスの鈴木敏文さんで、スーパー・イトーヨーカドー、コンビニ・セブンイレブンを強いリーダーシップで一時期デパートをしのぐ収益率で流通業界の質を変えた。
今年に入ってセブンイレブンの後継社長の交代問題を巡って、「部外」の第三者経営委員会から方針反対を受けて強い支配力を維持してきた「部内」のしかも交代を目論んだ後継社長からも反発を受けて、プライドをいたく傷つけられてのCEO辞任だった。
(2)鈴木CEOの長年の企業経営独裁体制に懸念を示す創業家、部外の第三者経営委員会の健全な倫理観が働いた結果でもあった。企業の原点は強い創業者、成功者が立ち上げた強い経営理念、成長力をダイナミズム(dynamism)にして成功すればするほど、創業者、成功者のカリスマ性が高くなり、影響力、支配力を増殖させていつしか創業家、成功者としての企業独占欲が支配していくのが通例だ。
(3)この創業家、成功者の企業独占体制は利益、支配力を守る保守的な企業思想と相まって、一方では企業のさらなる創造性、発展性を阻害する要因とも見られて、日本経済でも創業家経営企業は成長しないとして外部活力、導入の必要性が盛んに語られたことがあった。
創業家経営の代表のようなトヨタも一時期豊田家からではない社長が就任して、多能な人材を活かして「世界のトヨタ」経営を確立していった。現在は再び豊田家の豊田章男社長が経営指揮を取って2兆円規模の最高利益を更新する「世界のトヨタ」を主導しているが、一時期の創業家以外の社長時代の教訓も活かしているのではないのか。
(4)イトーヨーカドー、セブンイレブンのセブン&アイホールディングスとしても世界のトヨタの歴史も教訓とすべきであった。
もうひとりインド市場など新興国の軽自動車の販売促進で成長するスズキの鈴木修CEOが燃費データの不正計測問題で辞任した。
86才の高令ながらスズキCEOとして絶対的な企業経営に強い経営個性で存在感を示して、軽自動車の世界戦略を展開してきた。燃費データの不正計測問題では当初は方法は法律に決められたものではないが実測値には相違はないと正当性を主張するなど、CEOの強い主張、考えが支配する企業経営のへい害が出たもので、さすがにユーザーからの購買拒否反応による大幅な販売減少で責任を取らされた格好になった。
(5)イトーヨーカドー、セブンイレブンもスズキも今後は集団経営指導体制で再生をはかるといわれており、東芝、シャープと日本を代表する企業の倫理欠如による経営変革と時を同じくして日本経済、企業経営の変動期、変革期を迎えた。