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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

東電人材の海外流出。 overseas outflow of talent

2012-02-16 19:33:29 | 日記
 (1)「うそ」と「改ざん」の歴史の電力事業会社のひとつ東電から海外への人材流出(overseas outflow of talent)が続いている。ちょっとエキセントリック(eccentric)な物言いだが、「中堅、若手の有望層」(報道)中心に「この期に及んでの自ら招いた国難復興責任を回避」しての数百人から千人近くにのぼる転職(予定も含む)規模だと言われている。

 行き先は詳しくは公表されていないが、経済世界進出に力を入れている韓国がそのエネルギー政策として原発推進にシフトしており、日本の高い経験、能力、人材の確保に動いていると見られている。韓国政府関係者からの食事会など足元を見た東電従事者への転職勧誘の話も報道されている。

 韓国は家電事業でも労働条件の厚遇待遇による日本の人材を確保して、今や世界のトップ2を独占する勢いだ。先日は中国の大手家電メーカーが三洋電機家電ブランド企業を買収したニュースも伝わった。
 世界経済不況の中で、アジア新興国による経済成長著しい中国、韓国が経済先進国日本の経験、能力、人材をターゲットに「引き抜き」を強めている。
 原発を推進する中国がドイツなら韓国は隣国日本がターゲットという図式だ。

 国内では統制計画経済で自由を制限していながら海外向けには自由貿易主義の土台で恩恵を受ける中国のやり方もやり方だが、それも世の習いとすれば経済協調主義にシフトした自由競争「世界」のことと理解しても、東電の自ら招いた国難復興の責任回避となる従事者の海外流出は問題だ。

 (2)巨額の賠償請求による債務超過、解体、国有化も視野に入って将来を見通せない我が身には換えられないとばかりの転出は、半永久的に生命、安全、財産、生活、権利を脅かされる原発被災地住民への「原因企業人としての責任感」はまったく見えてこない。

 将来を見通せなく我が身に換えられないのは、転出によってさらに置き去りにされる原発被災地住民の方だ。これでは、沈没する船から我先にと逃亡するあってはならない船長まがいの不条理な行動ではないのか。

 (3)債務超過による究極の「スリム」化のためのリストラ策と言うなら、経年による新規採用の中止効果がまず優先されるべきで、今は事故収束(事故処理事業)と電力安定供給(スリム化新事業)の分離・分割に東電あげての全力対応が必要の時だ。

 (4)企業は、生産収益、営利事業偏重ではなく、社会資本、インフラ、住環境整備、生活進化への貢献という社会的使命の評価も大切で積極的にかかわる組織体だ。
 自ら招いた環境破壊から逃れることなく、復興まで責任、自覚を持ってかかわることが自ら招いた国難への自己責任でもある。

 社会は総じて東電の企業倫理に対して強い不満を持っている。身から出たサビでもあるが、それは経営企業体としての東電にだ。
 福島原発事故の収束、電力安定供給に懸命な従事者には、応援を惜しむことがあってはならない。

 

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