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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

15才、17才の予感。 premonition of youthful power

2012-02-08 19:51:05 | 日記
 (1)子どもの情操教育(習い事、学習でしつけ、心の成長、発達をうながす)で女子といえば一般的にピアノかバレエダンスというのが定番だった。専門的スキルを極めるというよりは、規律正しい練習環境、習慣性により「心」の成育、発達に期待する親心だったような気がする。

 近年の「習い事」は、先輩が切り開いて築いてきた国際的な地位、名声(prestige)に導かれてあこがれて、将来進むべき道、仕事としての専門性、芸術性、スキル修得のためという、幼くしての目的特定化が主流だ。これが日本人の精神構造を変えてきている。

 クラシック音楽の国際的なコンクールでの若手日本人音楽家の各部門での同時受賞が続く中で、2月4日スイスのローザンヌで開催された若手バレエダンサーの古典バレエと現代舞踏両方のローザンヌ国際バレエコンクールで、日本の17才女子の高校2年生菅井円加さんが1位受賞を果たした。

 両足を一直線に上方に伸ばして空中をダイナミックに飛躍する菅井さんのすばらしいダンス・パフォーマンス(dance performance)の写真が印象的だ。
 同時に行われたコンテンポラリーダンス(contemporary dance)でも同時受賞となった堂々とした新人逸材だ。

 一次審査に残ったダンサーは日本人が最多(79人中の19人)で、そのうち21人の決勝進出者による演技で菅井さんがしかも海外初挑戦という快挙で1位を受賞した。
 審査員を務めた日本が誇る世界的バレエダンサーの吉田都さんが「すべてにおいてレベルが高かった」と絶賛する審査員全員一致の1位の快挙だった。

 菅井さんは3才からバレエダンスを始めて小学1年生からのバレエダンスアカデミーでの本格的なプロを目指したレッスン経験者だ。

 近年はクラシック音楽の女性若手音楽家の国際コンクールでの複数部門での同時入賞の実力、レベルの高さと今回の17才のバレエダンサー菅井さんの優勝と、若手女性アーティストの究極(ultimate)で力を発揮する精神力の強さ、活躍が目につく。従来の日本人には「弱点」と言われ続けてきた精神構造が変わった。

 クラシック音楽、古典バレエと欧米芸術に挑戦するには果敢に海外本場に向けてステージを広げなければならないハンディもあり、意欲、意識、自覚には見習う高さ、大きさがある。
 資質を認めてもらうには日本人が本場海外に出て行かなければならない芸術環境は変わらずあり、しかしそうして認められた先輩芸術家の軌跡の影響力も大きい。
 現在の日本経済、社会構造に参考となる行動、勇気を与える快挙だ。

 (2)もう一人います。ソチ冬季オリンピックで正式競技種目となる女子ジャンプでこちらは15才の女子ジャンパー高梨沙羅さんだ。15才ですでにワールドカップ2位、ユース大会金メダルの実績もあり、国内ジャンプ大会ではひとり別世界のジャンプ力を見せつけている。

 先日の大倉山で開催されたジャンプ競技では、他のジャンパーに2回とも20~30mの大差をつける圧勝だった。小柄ながら、映像ではまるで男子ジャンパーのように悠然となかなか落ちない浮力でK点を超えて行く大ジャンプを披露していた。

 「今の日本は元気がないので、少しでも元気になればうれしい」(インタビュー)と、今更言う言葉もない15才の堂々とした自信を見せた。

 (3)日本の若手女子アーティスト、アスリートのもはや潜在力でない意識、精神力の高さの「堂々」とした演技、レースの存在感が少子高年令化社会活性化の起爆剤、モチーブパワー(motive power)となる予感(premonition)だ。

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