ハチの仲間は多い 一般にはミツバチ スズメバチ アシナガバチ等が有名だが
日本では4200種以上が知られていて まだ多くの未知種が居ると言われている
ハチと言えば毒針=刺す というイメージが強いほど毒針の存在は知られている
毒針はメスの産卵管が変化して出来た物なのでオスにはない
ハバチやクキバチの産卵管はノコギリ状に変形しているが毒は無い
毒を持つものは昆虫に寄生する細腰亜目(胸と腹の間にくびれがある)のヤドリバチ以降で 確実に産卵し幼虫が安全に育つための手段として寄主に毒を注入し 一時麻痺や完全麻痺させる
社会性狩りバチと言われるスズメバチやアシナガバチとハナバチ類では 毒針を巣や身を守るためにのみ使う
ただし 飛んできて刺される危険があるのはスズメバチやアシナガバチなどごく一部のハチで ほとんどのハチは掴んだりしない限り刺すことは無い とは言うが刺された経験からいうと 近寄りすぎた等一寸した刺激で刺すので御用心を・・
セイヨウミツバチと ニホンミツバチは針に返しが有って 一度刺すと抜ける事が多いが 他のハチは抜けずに何度でも刺せる
キアシナガバチ:漢字では黄・足長蜂(多分) スズメバチ科のハチ
名前の通り体に黄色の部分が多い
成虫で越冬し 日本最大のアシナガバチ 刺されるとかなり痛い・危険
巣は木の枝や軒下に作られ 初めは釣鐘型だが大きくなるとすそ野を広げ茶碗を伏せたような形で 木の繊維などで和紙のような質の巣
珍しい黄色のミズバショウが有った アメリカミズバショウと言う
写真の右 白いのはミズバショウ
サトイモ科ミズバショウ属の多年草の植物で ミズバショウ属はアメリカミズバショウとミズバショウの2種のみ
アメリカミズバショウは北米西海岸に分布する
ミズバショウの花と言うと白く目立つ花びら状のものを指して言うが これは「仏炎苞」と呼ばれるもので 花はこの仏炎苞の中の淡緑色のものが花序で ここに密生する3mmほどの小さな花が真の花
花被片は4個 両生で雄しべ4個 雌しべ1個がある
アメリカミズバショウの花序は悪臭が有り その悪臭と仏炎苞の黄色による視覚刺激で 訪花昆虫(ハエ類)を誘引する
臭いので英語名はスカンク・キャベツというそうだ
コケリンドウは日当たりの良い草地に生えるリンドウ科の2年草
花は1cm程で苔のように小さく地面に張り付いて咲くリンドウ 花期は3~5月
リンドウの仲間(リンドウ属)の特徴は
1)花冠と花冠の間に小さな副片が有り 花びらが10個に裂けているように見える
2)日が当たっているときだけ咲く
3)雄しべ先熟
晴れた時に咲き曇りや雨では閉じる花は多い 花粉を保護していると言われている
季節 暗闇 接触 重力 気温などに反応するのを「傾性」と呼ぶ
果実は果で枯れた花冠に包まれて残り この果は晴れた日には閉じ 雨などの時は開くと言う
果の中に雨水が貯まり中の種が流れ出すようにしているらしい
雄しべと雌しべの熟す時期をずらす花も多い
自分の花粉で受精しないように時期をずらしている
カタバミと言えば黄色い小さな花で道端に楚々と咲いていたのだが いつの間にやら仲間が増え ムラサキカタバミ イモカタバミ アカカタバミ 時にはオッタチカタバミ等と言うのも見かけるようになった
黄色 紫色のカタバミに加えて今度は白いカタバミ・ミヤマカタバミである
ミヤマカタバミはカタバミ科の山地の林内にに生える多年草
3~4月に3cm程の白い花(時に紫色の筋がある)が咲く
花期が過ぎると閉鎖化を付けて良く結実する
カタバミ(傍食)の名は葉が睡眠運動をし夕方になって閉じると 一方が欠けて見えることから付けられた
シュウ酸が豊富にあるため酸っぱい 10円玉を磨くと見事にピカピカになる
花が睡眠運動(日が陰ると花弁を閉じる)をするのは 大切な花粉を雨や夜露から守るためと言われるが 葉まで閉じるのはどうして?
ツバメ
2015-05-03 | 野鳥
ツバメが巣作り子育ての真っ最中
古くは「つばくらめ」と言った ツバは鳴き声 クラは小鳥の総称を示す方言 メは群れを示す接尾語と言われ 略されてツバメになった またツチバミ(土食み)からの変化と言う説もある
夏鳥 種子島以北にやってくる
渡りの速さは 大阪で放されフィリピンのパタンで16日後に見つかった記録がある
距離は2160km 一日平均は135km
カラス対策など安全のためか 市街地や集落周辺の人通りの多い場所に営巣する
昔から人々が大切にして見守って 軒先に巣を作る家は繁栄するなど保護に繋がる俗信も多い
雌雄同色だがオス(写真左)はメスに比べて二股の尾羽が細く長い
全長17cm
燕来る時になりぬと雁がねは 本郷(くに)思ひつつ雲隠り鳴く(大伴家持)
サンショウクイ(山椒喰)はヒリヒリ辛い山椒を食べたので ヒリヒリンヒリヒリンと鳴くと言われて名付けられた
実際は昆虫食の鳥である
夏鳥として渡来し平地から山地の広葉樹林に住む
その昔は都内でも見られたと言うが 今では全くと言ってよいほど見られない
高い樹木の上の方で飛び交いあまり下には降りてこない
昆虫やクモ類を主に食べる
オスは虫を咥えたままメスと交尾をし その後でメスにプレゼントする 恋の駆け引き上手かも
繁殖が終わると早々と8~9月頃には熱帯アジアへの旅が始まり ヒヨドリと同じく日中に渡る
全長20cmのスマートな体に細長い尾 白い額に黒い過眼線 姿のすっきりした鳥だ
日本版レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類