犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

辰巳ダム>兼六園曲水のつづきのつづき

2017年12月10日 | 辰巳ダム
市と改良区との取り決めのその後

 協定書(1989)の内容は、市が辰巳用水土地改良区に用水の管理に協力するために毎年50万円を交付することである。
 同意書(1968)の内容は、変更されて覚書(1971)となり、市がやることは要約してつぎの3点である。
①辰巳用水の必要水量を上流の上寺津ダムの下流補給ゲートから放流する。
②水位計(新辰巳発電所付近の辰巳用水路に設置)を常時監視する。
③辰巳用水東岩取水口からの用水量がどうしても不足する場合は発電所水槽から補給する。

 覚書が履行されているかどうかについて、金沢市企業局担当者に確認したところ、つぎのような返答であった。
 自動水位検出装置(水圧鉄管路と辰巳用水トンネルとの交差付近に水位計を設置している)は機能しており、水位を常時監視していること。
 水位の低下が観測されると、まず、東岩取水口が流木等で閉塞している疑いがあるので辰巳用水土地改良区へ連絡して取り除き等の対処を要請する、それでも復帰しないとなると、東岩取水口地点で犀川本流の水量が減少していることなので(企業局が)上寺津ダムの下流補給ゲートを操作して水量を補給する。
 「発電所水槽からの補給」したという実績はない(至近5年間、それ以前は記録が無く不明)。ただし、「発電所水槽からの補給」は、水圧鉄管路 → ヘッドタンク → 排砂門ゲートを開 → 余水路 → 減勢タンク → 制水門ゲートを開 →辰巳用水路 という手順で行われるが、制水門ゲートを開放操作した実績も記録もない(至近5年)という返答であった。

 ①と②が実行され、③は実施されたことはないようである。
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