犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

辰巳ダム>辰巳ダム建設反対にかかわる活動の終結の案内

2020年07月07日 | 辰巳ダム
 「辰巳の会」の仲間が集まり、辰巳ダム建設反対にかかわる活動を終結することにした。昭和54年に問題が提起されて以来、約40年にわたる活動である。
2020年7月7日に「終結の案内」と活動をまとめた記録集「うつくしき川は流れたり――辰巳ダム建設反対運動記録集――」を同封して活動支援者へ送付した。

 「仲夏のみぎり、ご健勝のことと存じます。
 およそ40年におよんだ辰巳ダム反対運動は最高裁で上告不受理となり、その後の原告有志による辰巳ダム反対運動記録集の完成をもって終結となりました。
 長年にわたるご協力、ご支援に、あらためて感謝申し上げます。
 (以下、省略)」


 土木技術者(専門は下水道)である当方にとっては、土木技術の花形の一つであるダム建設については、当然ながら心情的には肯定的だ。だが、犀川の第三の多目的ダムである「辰巳治水ダム建設」の土木技術的根拠の誤りを明らかにして、ダム建設反対の活動を行ってきた。ダムは建設され、当初の活動目的は実現できなかったが、少なからず、成果もあったと自負している。
 
 水道技術者である当方にとっては専門外であったが、水道やダムなどを包含した土木技術全体の観点からは、ダム専門技術者よりもダム技術を客観視できたようにも思う。
一言で言えば、ダムは本質的に利水のためのものであり、治水目的は多目的ダム建設を促進するために付加されたもので本来、ダムは治水のためのものではない。

 いずれにしても、門外漢であったダムにかかわり、辰巳ダム建設反対にかかわる活動も含めて、約40年の間、辰巳ダムにかかってきた。ほどなくして後期高齢者の仲間入りする当方にとっては、終活の一端である。終止符を打つことができてほっとしている。

令和2年7月7日
中登史紀

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