通過儀礼

2017-08-11 18:39:37 | Weblog

 防衛省の日報問題をめぐる閉会中審査について、ある専門家が 「 まるで通過儀礼 」 とコメントしていた。一瞬、意味がよくわからなかったが、どうやら 「 形式だけで、内容がない 」 と言いたいらしい。だが・・・・・・。

 「 通過儀礼 」 を、なめてないか。かつて、シャーマンになる人は、「 内臓を新しいものに取り換えられた 」 という ( エリアーデ 「 シャーマニズム 」)。これは、何かの比喩だろうが、それだけ厳しいものだった。

 似たような例は、現代にもある。大学の新歓コンパや、企業の新入社員研修。限界以上に酒を飲ませたり、眠らせなかったり。
 これらの趣旨は、「 それまでの自分を殺し、新しく組織の人間として生まれ変わる 」 というものであり、あくまでも 「 儀礼的な死 」 でなければならない。ところが困ったことに、「 実際に死んでしまう 」 ケースが後を絶たないのだ。

 「 通過儀礼 」 は、昔も今も危険なものだ。閉会中審査とは似ても似つかない。
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