「魔法ーその歴史と正体」

2014-03-12 18:05:23 | 

を読む。カート・セリグマン著。平凡社。

 実家に帰った時に、もらったにゃ。こいつは初版本。今は6千円するにゃ。

 30年ぶりくらいに読んだ。前はただ文字を追いかけるだけだったが、今はなんとか内容を把握することができるにゃ。古代メソポタミアから18世紀ヨーロッパまでの呪術の歴史。豊富な図版。楽しい本にゃ。中でもおもしろい記述は・・・・・・。

 第2次大戦直後のフランスで起こった事件。ドイツ軍の兵士と関係をもった女性の髪を、人々がよってたかって刈り取った。これは古代の呪術のリバイバルなのだ、とセリグマンは言う。
 

 髪は人間の生命が宿る座だ、と古代人は考えていた。フレイザーの「金枝篇」によると、古代ゲルマンの王などは、一生髪を切らなかったほどだ、という。
 髪を切られるということは「死」を意味するが、切られた髪はまた生えてくる。つまり、「髪を刈り取る」という行為は、「一度死んで蘇るための儀式」(いわゆる死と再生のモチーフ)だった、らしいにゃ。
コメント
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