仕事に命をかけるには、天命を見極めよって、いうんだけど、でも、そんなの分からないじゃない。やっぱり偉くなりたいからさ、とにかく起業して、社長やりたいんだけどな? なーんて疑問もってる人、いませんか?
幸福の科学の大川隆法先生は、『経営入門』(幸福の科学出版)で、こう教えておられます。
自分の天命を見極めることは、仕事に命をかける方法であると同時に、自己の悟りでもあります。「『いかなるか、これ、本来の自己』ということを、仕事を通じて探究せよ」ということなのです。
すなわち、「自分自身を知れ。仕事の世界には他の人が存在する。そのなかで、自分の果たすべき仕事、役割は、どのようなものであるか。天命を自分自身で知れ」ということです。
自分の天命を見極めるのは、極めて厳しいことであり、また、つらいことでもあります。ある意味では、自分自身の力量や能力、才能、持って生まれた運などを、第三者の目で見抜かなければいけないのです。
しかし、そこから目を背けてはいけません。生まれてから現在までの自分自身を第三者の目で見てみると、その力量や能力、天分などが、ある程度、分かってくるはずです。(中略)自分の天命を見極め、それを受け入れたならば、次に、適材適所をよく考えることが大切です。(中略)
自分をじっと見て、自分は「鑿(のみ)」として使える人間なのか、「鉋(かんな)」として使える人間なのか、「鋸(のこぎり)」として使える人間なのかを考えなければいけません。
そして、「鋸の役割が自分には最も向いている」と思うならば、そこに自分の最高の仕事を求めていくべきです。あるいは、「鑿のように一本の溝を細く掘っていくのが自分の仕事だ」と思えば、その道に生きるのも一つの選択です。
そのように、自分自身の器をよく見極めなければいけないのです。
本当の喜びとは、すべての人が同じ職業に就くことでもなければ、すべての人が同じ立場に就くことでもありません。それぞれの人間が、持って生まれた天命を生かし切ってこそ、本当の喜びがあるのです。
金槌(かなづち)には金槌の喜びがあります。金槌に「鉋の役割をしなさい」と言っても無理です。金槌は釘を打ち込んでいくことに、やはり喜びがあるのです。
したがって、「自分の本来の喜びは、どこから得られるのか」ということを、よく知る必要があります。「経営トップとしての仕事をすることが喜びだ」という人もいれば、「補佐役こそが最高の能力発揮の場だ」という人もいるのです。(中略)
それぞれの役割を十分に知ることが大事です。これは、単に「足ることを知る」ということではありません。天命を知った上で、自分を最高度に発揮し、発展させるための考え方なのです。
天命と違うところでいくら努力をしても、ある意味で“努力逆転”になるのは当然のことです。(中略)人にはそれぞれの天命があるので、それに忠実に生きていくことが最高の自己発揮になります。天命とは全然違うところで努力をしても、やはり成功はしないものです。
(60~66ページ)
本当の喜びとは、すべての人が同じ職業に就いたり、同じ立場に就くことではない。それぞれの人間が、持って生まれた天命を生かし切ってこそ、本当の喜びがある。
極めて厳しく、つらいことでもあるが、そこに目を背けてはいけない。
自分の天命を見極めることは、仕事に命をかける方法であると同時に、仕事を通じた自己の悟りでもある──。
お金が儲かりそうだからとか、カッコいいからとか、みんなが行きたがるからというだけで、自分の仕事を選んではいけない。自分の目指す立場を決めてはいけない。
よくよく見極めるのはつらいけれども、自分というのは、歴史上の偉大な人物に比べてしまうと、そんなに偉大じゃないのかもしれない。
才能も、器も、運も、たいしたことはないのかもしれない。
でも、自分には自分の持って生まれた個性があり、天命がある。
それをしっかり探究したうえで、それに沿って自己発揮し、発展していくこと。
それは、今世の自分だけが味わえる幸福への道なのだと、今日改めて教えていただいたのだと私は思っているのです。
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『経営入門』
大川隆法著 |
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