年間にかなりのアルバムを拾いますが、新作をいくつもだすミュージシャンはいないので、中古でひろう人のアルバムが多くなります。
ピアニストで昨年一番多くのアルバムを購入した人は誰だろうと考えます。
昨年であって気に入った人の過去アルバムということになるでしょうから、思い浮かぶF・ハーシュはもっと前からで、U・ケインもだいぶ入れ込みましたが、もう一人このMoncef Genoudは昨年2月に出会ってから目に付くと仕入れているので、この人が一番のような気がします。
このアルバムは最近ですが昨年で4枚手に入れました。
1997年録音の5枚目のアルバム、スイスのレーベルDinemecへの最初のアルバム、モンセフは11枚のアルバムを出しているようですが、私はこれ以後の5枚を手に入れたことになります。
晩年のビル・エバンスが兄に捧げた“We Will Meet Again”を1曲目に持ってくるあたりのビルへの思いと強い意思を感じます。
2曲目“フォーリングレース”のメロディが出てくるところ美しいタッチです。
5曲目、すぐにピアノインプロに入るブルージーな演奏でなかなか力強い、
タイトルになっているモンセフの“It's You ”はその後の彼らしいところが現れている内省的な曲です。
7曲目、ハクエイもよく弾くブルーベックの“In Your Own Sweet Way”、はアレンジに凝って少しぐしゃぐしゃ、意見を聞きたいところです。
だから8曲目のストレートのメロディが気持ちよい。
遡ったかたちのモンセフは大体これで解った感じでこれからは新しい出たものを拾えばよいような気がしてきました。
11曲目“Sophisticated Lady”はBOBBY HELMSという人とのヴォーカルとデュオ
となっていて、別に特に必要だとは思いません。
ところがこの人、3ヶ月後の6月19日に63才で亡くなっているのです。そんなこと微塵も感じさせませんが死因は肺気腫と喘息、3ヶ月前のレコーディング出来たのででしょうか。
残っていた録音にピアノをかぶせたのではないかと思ってしまいます。
さて年間レースの結果ですが、U・ケインは刺激的なのでいつも棚を見ては探していたので、同じく4枚でこのお2人でした。
It's You / Moncef Genoud
MONCEF GENOUD(p)
FEDERIC FOLMER(b)
THIERRY HOCHSTTTER(ds)
BOBBY HELMS(vo)
1997 March
1. We Will Meet Again
2. Falling Grace
3. Caravan
4. There Is No Greater Love
5. John McKee
6. It's You
7. In Your Own Sweet Way
8. Old Folks
9. Song for Sam
10. Blue in Green
11. Sophisticated Lady
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