JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

死刑劇場  / ロバート・ハイブラン

2009-11-24 22:31:52 | 


出張をするので、途中読む本を図書館で借りてきました。
つまらなかったら困るので2冊借りて最初の1ページを読んで選んだのがまずはこちら。2005年に出版されたロバート・ハイルブランという新人の「死刑劇場」というリーガル・サスペンスです。
この分野のサスペンスは大好きでずっと追っかけてきました。
作者は現役の弁護士で、アメリカの司法の状態も上手く挟みながら、切れも良くユーモアもしゃれています。
ビデオ店で働く黒人青年が、その店を訪れ、「危険な情事」を買って帰ったビジネス・ウーマンを強盗殺害したとして捕まり、それを公選弁護人が弁護する話で、結構切れのある文でいい感じです。
法廷場面はさすがに関係者、緊張感あり、ありえる展開でとても面白い。
窮地に陥った主人公のとった解決策は、弁護士ならば絶対に行わないものですが、まずは黒人青年は救われます。
アリャリャ結構簡単に戸思っていると、サプライズがもう一つ用意されていて、ただこっちになると、それまでの登場人物の言動が合理的かというと、ちょっとずれて、苦しいところが出来てしまいます。
ただそこにいたるストーリーと描写はしっかりしていて、この作者が言いたいだろう、O・J・シンプソン事件以来のアメリカ司法の矛盾は充分伝わったと思います。

ただ殺された女性が「危険な情事」をなぜ買いに行ったか解らないな。

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