
アルド・ロマーノってアンリ・テキシュとルイス・スクラヴィスとのアフリカ旅行が強烈だけれど、職人みたいに技術が確立されていて、結構言いたいことを言っている。
1941年イタリア生まれの76才だけど、イタリアのおおらかさとフランスの陰影を両方もっているドラマー、いつも一寸気になる(気を弾く)アルバムを作ってくれる。
「凄い人たち」
このアルバムは2008年のベスト10にわずかに落ちたアルバムだし、「街角で見渡す」ベニータと演っているこのアルバムなどは哀愁面がでて好きだった。
今回はそのベニータとピアニストとのトリオ・アルバム、このピアニスト知らないひとだけれど、カフーゾのアルバムでトランペットを吹いている、どちらかと言うとトランぺッターとしての登録がメインのようです。
じゃピアノはというと、これがとても良い。ギタリストのラルフ・タウナーやドラマーのディジョネットはピアニストとしても遜色のない演奏をしているけれど、この人もピアニストとして行っても良いじゃないかと思ってしまいます。
1曲目、忍びようるように哀愁あるメロディはロマーノの一つの形だけど実にうまく雰囲気がでていて、なんかパリの街角に帰ったみたいなところが良い。
2曲目も引き続いた哀愁曲でこの2曲、買って演奏していたんじゃなかったかと思うこちらも昔のあのころに戻る感覚は、この歳になってうれしくなります。
3曲目が軽やかな小唄、4曲目はふたたび思索的なバラッド、歌うようなピアノはペットでメロディーを多く吹くからなのかもしれない。
5曲目はまた軽快な曲で決して難しくしない。実にたのしくドラムスやベースを演っています。
6曲目ジョンのギターはだれでしょう。7曲目はクラシカルなメロディの小品。
こうやって聴いてくると決して難しくしない、昔もこのようなアルバムあったけれど、最近少ないような、でも素晴らしいメロディを聞かせるこういう演奏に鳴るんだって確固たるオヤジの主張のようにさえ思えてきます。
8曲目なんかも小言が身に染みるような感じにまでなります。
ああこちらもその年の仲間入りしているのでしょうね、確固たるオヤジになりたい。
MELODIES EN NOIR & BLANC / ALDO ROMANO
Dino Rubino (piano) (electric piano on 10)
Michel Benita (bass except 7)
Aldo Romano (drums except 7)
Unknown (male vocal on 10)
Le Triton du 15 au 24 mai 2017.
Le Triton/L’Autre Distribution. Sortie le 22 septembre
1 Lontano
2 Rosario
3 L.A. 58
4 Song for Ellis
5 Webb
6 On John's Guitar
7 Favela
8 Dreams and Waters
9 Inner Smile
10 Il voyage en solitaire