JAZZ最中

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風雅を加えて BIOSPHERE / FLORIAN WEBER

2013-02-19 20:53:43 | 聞いてますCDいいと思う


ドイツのピアニストFlorian Weberのピアノ・トリオ・アルバムをきいたら、その素質がわかってとてもよかった。
2006年の録音だったので、その後どう変わったか確かめようと2011年12月録音のアルバムを聴いてみました。
同じくenjaからのアルバムでメンバーは入れ替わりギター入りです。

1曲目、ラテンタッチのリズムにフェンダーと生ギターを同時に弾いて、そこにアコギのギター、軽くヴォーカライズしているのはギターのメロディなのでギターの人でしょう。
2曲目はもの悲しいメロディ、生ピアノのアルペジオにフェンダーのメロディをのせた演奏、二ついっぺんに弾くのがこのアルバムのパターンのようです。
3曲目はスチールギターとフェンダ、アコピでこれは緊張感ある短いパッセージの現代的アレンジ。
5曲目はボッサの感じでギターがポルトガル語でしょうか、ギターのメロディとユニゾンで軽く歌っています。そこに澄んだピアノの音でゆったりしたブラジアン・バラッド、ギターのリオーネル・ルエケというハンコックの秘蔵っ子らしいですが、初めてです。
6曲目、R&Bが少し入ったリズミックな曲はジャミロクアイの曲だけれど、元歌をしらない。
7曲目はフリー・インプロを加えた演奏だけれど、ピアノ・テクがしっかりしているから破たんしないでブラジリアンな感じに戻っていきます。
8曲目はベースとピアノの思索的な駆け引き、このThomas MorganはECMからでた菊池雅章の「Sunrise」でベースを弾いている人でなかなかいい。センシティブなトリオ演奏。
10曲目はクラプトンのティアーズ・インヘブンだけれど、甘くしないで内証的なピアノ・ソロで閉めるところなど音楽は完成されている感じです。

このアルバム、ブラジル的な軽やかさ、内省的なピアノトリオ、フリーをいれた現代性などの多面をみせている。Florian Weberha、技量と情感がひろがって(まあその分硬質さはうすくなったけれど)仕事はたくさん来ると思う。
風雅が加わったといえるようで注目です。


BIOSPHERE / FLORIAN WEBER

Florian Weber - piano, Rhodes
Lionel Loueke - guitar
Thomas Morgan - double bass
Dan Weiss - drums, tabla

1. Filaments (Weber)
2. Casimir Effect (Weber)
3. Piecemeal (Weber)
4. Clocks (Coldplay)
5. Mivakpola (Loueke)
6. Cosmic (Jamiroquai)
7. Biosphere (Weber)
8. Getragen (Weber)
9. Evolution (Lee Konitz)
10. Tears in Heaven (Eric Clapton)

コメント
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