アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

11月歌舞伎座 仁左衛門が女に!「伽羅先代萩」中

2006年11月29日 | 歌舞伎


今までの話はこちら → 伽羅先代萩 上

仁左衛門VS菊五郎 その2
コワイですねぇ、恐ろしいですねぇ
仁左衛門の八汐様~ッ
お次はどんな戦法で来るのでしょうか

三幕目 第一場 足利家御殿の場

幼君暗殺を用心して自炊している政岡。
子供達は、お腹を空かせておりますが
強がっています!
ここで千松の「お腹が空いてもひもじゅうない~」
有名台詞ッ!
今月の子役2人は、一段とカワユイ!&芸達者!
後でお客を、思う存分泣かせますヨォ

さあ、政岡の「飯炊き(ままたき)」
無い…!
友達から聞いてはいたけど、目の前でスカされると…。
これすっ飛ばすなんて信じられな~い。
あれが無いと、政岡の愛と忠義が判らないだろ~。
「先代萩」じゃないだろ~。ゲゲゲ…っっ。
でも、よ~く考えたら”有る時”と”無い時”があったンサ。
551のCMやね(関西地区限定!笑えよ~

そりゃ~飯炊きはジックリ演って、ドップリ長い。
私しゃ何人の政岡で、円広志と出会ってしまったか…
パッチリお目めで初めて観れたのは、
ヌワント”文楽”!文雀サンキュ~

歌右衛門追悼番組で見た時も牧場(OK)だった!
あの手の動きが大好きだぁぁぁ
ナマ歌右衛門を観れた人が羨ましいぞ~。

子役の芸の見せ場もないし、
雀も飛んで来なくて、赤い鳥籠が淋しそうだったヨ…。

舞い戻ってきた八汐様~ッ
再び花道から、堂々の登場どぅえ~す!!

復讐を胸に秘めつつ、
強~い助っ人を連れてきた八汐様~ッ
その人とは、
本家官領職・山名宗全の奥方・栄御前(田之助

女しか出ない場面。
衣装もスーパー歌舞伎とはまた違った味で
豪華~~キ・レ・イ~
得に八汐様の顔が(おいおい)恐くていいなぁぁ ウフッ

栄御前は「管領家から」とお菓子を差し出す
それを改める八汐様~ッ
身構える政岡ッ
おもわず手を伸ばそうとする幼君ッ
諌める政岡ッ
それをとがめる栄御前ッ
してやったりの八汐様~ッ
ここから一気に形勢逆転!八汐軍の勝利かッ!

 √ 奥より走って千松が 

千松が駆け寄り、パクパクと食べ始めッ
一同息を飲むッ
そこへ八汐様ッ、
懐剣構えて千松を、グサ~ッと一突きッ
「あ~」か細く叫ぶ千松
これでもかーッ
傷口をグサッグサッとえぐる八汐様~ッ
またしても「あ~」と小さく叫ぶ千松
息も絶え絶えの千松を、えぐる~えぐる~

オォォォォォォォ
スプラッターではないかーッ!!
血飛沫は上がらないのかぁぁぁぁ

恍惚の世界へ身を任せ
いたいけな幼児を
いたぶり続ける八汐様~ッッッ
「オゝ痛かろう。他人のわしでさえ涙が零れる。
政岡どの、悲しいとは思わぬかいのう」

やがて胸に手を置いたまま
千松は息絶えたのでありました。
オォォッッ!!!!
毒殺の証拠隠滅の為に子供を殺すなんて
しかも、なぶり殺しじゃないかーッッッ
仁左衛門のいたぶりがイイね~。

楽屋に帰ったら
「今日の死に方も上手やったで」
って、眼鏡掛けた関西弁のおっちゃんが ←仁左衛門だヨ
千松役の子供を誉めてるんとちゃうか?

我が子が、無惨に殺されて行く光景を
しっかりと、幼君・鶴千代を抱きしめたまま、
見つめ続ける母・政岡
「お前は鬼か?
なんで駆け寄らないのよぉ、涙流さないのよぉ」

観客皆がそう思ったことでしょう。

栄御前はどう思ったのか…。
「子供を取り替えていたのだ。
死んだのは幼君・鶴千代に他ならない」

そう思ったのでした。
「政岡は、これで我らの仲間。謀叛の連判状を見せようゾ」
今までとは180度変わって親しげ~

悪人が去って行き、たった独り残された政岡…。
我が子の骸を抱いて
「これ千松よう死んでくれた。でかしゃった。でかしゃった」
お毒味役を果たしたことを
誉めながらも慟哭ー。

いつの間にか後ろに八汐様
斬りかかる八汐様をかわして政岡、グサッッッ!
見事敵を討ったのじゃ。
いやぁぁぁぁ!八汐様~ 

連判状は、どさくさに紛れて
何処からともなく現れた、ネズミに持ち去られて
しまいましたよ…

第三幕 同床下の場

荒獅子男之助(富十郎)が、アクション鼠くんと格闘!
天王寺屋ってば実に壮快!
チョイ役でも美味しい役だなぁ

さて眉間に傷を負った、チュウこと仁木弾正は
スッポンへと逃げ去ったのでしたーッ
見えないーッッッ
またしても、ゼンゼン見えなーぁぁい

白い煙の中から悠然と現れる
仁木弾正(團十郎)ーッッ!!!
けど、見えなぁぁぁい
何度も言うけど、見えなぁぁぁぁい
やっぱりイライラする~

面明かりが怪しいムードを倍増させるよ
ニヤッと不敵う仁木弾正ーッ
夏雄ちゃ~ん
私しゃ『河内山』より、こ
っちが好きだよ~

あたかも雲の上を歩くように花道を進む仁木
見えないっ!モーッッ
去って行く「影」を見るしかないな…
という事で、床と常式幕に写る
仁木の影を堪能する事になったんよ。
妖気漂ってて結構イケタよ

八汐様を想って歌いま~す
♪美しい人生よ~限りない喜びよ~この胸のときめきをあなたに~♪
(by松崎しげる”愛のメモリー”)
八汐様、アデュ~

つづく → 伽羅先代萩・下

レポはこちら
11/1~25
昼 「伽羅先代萩・上」「伽羅先代萩・中」伽羅先代萩・下」「源太/願人坊主
夜 「鶴亀」「良弁杉由来」「雛助狂乱/五條橋」「河内山」

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11月歌舞伎座 仁左衛門が女に!「伽羅先代萩」上

2006年11月29日 | 歌舞伎


十一月 吉例顔見世大歌舞伎 昼  11/23(木・祝) 

お帰りなさいぃぃぃ!仁左衛門八汐様~
♪忘れられないの あの人が好きよ♪(byピンキーとキラーズ)
恋焦がれて、7年…長うございましたよ~

舞台写真に一目ぼれしたのでございました。
あな恐ろしやぁぁぁ
いつもの和事のイイ男っぷりが、消え失せているぅぅぅ
動く八汐様は、もっと不気味でございましたぁぁぁぁ

あの時から、
この次は「かぶりつき」で!「超アップ」で!!
そう熱望しながらも…望み叶うことなく…
3階B席でございます…シクシク

サァ 「伽羅先代萩」の始まり~ 始まり~

序幕 花水橋の場

男になった福ちゃん足利頼兼ですよ。
こういう役、カッチリハマるようになったな~。
そういうお年頃なんだな~。しみじみ…

伽羅の下駄を履いて、暗闇の中…
賊を扇子で、蹴散らす 蹴散らす

賊の頭領はッ!「菊十郎っ!」と声も掛かって
だんまりのシーン

助太刀に現れたのが歌昇
アララ、
吉右衛門の歌舞伎ワークショップツアー”は不参加なのね。

今月は太っている…と思ったら、お相撲さんであった。
クフフ 似合ってるよ、やっぱステキ~

この”絹川谷蔵”って人
”累・与右衛門”あの因果応報ワールドの出演者!Love
伊達競阿国戯場』観てみた~い。

歌昇が道しるべに見立てる時も
菊十郎、小さくハッと気合を入れてるゼ。
カッチョイイ~。

「謡っちゃだめなのね。チェ~」
花道を行く福ちゃんを見送る歌昇~。
お辞儀もたっぷり~Love

『伽羅』に「めいぼく」と当て字してあるのは
遊女高尾の所へ伊達侯が、”名木伽羅”の下駄を履いて通った。
って説からなのヨ。

この次の場面、国立で”通し上演”した時に観た!
VIVA!国立劇場!
今日はカットね…。

二幕目 足利家竹の間の場

仁左衛門VS菊五郎 その1
菊五郎の政岡は、瞳の周りがピンク色
お口もピンク系、お肌は真っ白で、おっとりした感じの乳人。

幼い当主・鶴千代と自分の子・千松
2人が遊ぶ姿を温かく見守ります。

そこへやって来るのが
鶴千代君を無き者にしようと企む
悪の一味!仁木弾正の妹・八汐様ぁぁぁ

花道から登場ーーッ!!!!
嗚呼、やっぱり…全然見えな~いッッッ
くっそぉぉぉ!!!

劇場内に響く「松嶋屋ーッ」
一幕見席にアマチュア大向こうが!
ビシッッ!とキマるナイスな声~!!

八汐軍団が若君に御挨拶
うぅ…まだ見えない~
…我慢…我慢…
ようやく本舞台にやって参りましたッッッ
八汐様ぁぁぁ
目元は淡泊、お肌は灰色系、お口は渋めの藍色。
見るからに悪女ッッッ

何よりも、その声がっ!であったぁぁぁぁぁ
菊五郎が、ちゃんと女方の声を出している
それに対して、
どこまでも果てしなく男の声で迫る仁左衛門

ウウ…言ってもいいですか?!
だぁい好きだぁぁぁ
八汐様を双眼鏡で、愛のピンポイント攻撃っ!

この「憎ったらしい」言い方 うふッ
あの「いやらしい」目付き うふッ

その八汐様
ああでも無いこうでも無いと
政岡を、はめよ~としてんのに
沖の井(三津五郎)に見破られちゃって…。
その時の悔しそうな八汐様の顔が~
もう~、メチャメチャ恐いやないのぉぉ

親族の権威を嵩に着て
「自分が乳人になるッ」息巻く八汐様~ッ
政岡を下手へ押し退けて…
この憎々しい顔がたまりませんなぁぁぁ
上手の若君の側へ寄って媚びを売る…
いやぁこの顔がまたええやないかいなぁぁぁ

「斬ってしまうぞ!」
キッパリと拒絶されてしまう八汐様~ッ
「よう仕込んだものじゃわいなぁぁぁ」
これみよがしに言う八汐様
ええやないの ええやないの
場内も爆笑ッ!!
これよ、これ、この憎々しさと御愛敬を
兼ね備えてこそ”悪女”なんだわ!

仁左衛門の計略は、ことごとく失敗し
第1ラウンドは、菊五郎の勝利ッ
意気揚々と部屋を去る政岡達…
どうすんのよ八汐様 

つづくぅ(byオダギリジョー)  → 伽羅先代萩・中

他のレポはこちら
11/1~25
昼 「伽羅先代萩・上」「伽羅先代萩・中」「伽羅先代萩・下」「源太/願人坊主
夜 「鶴亀」「良弁杉由来」「雛助狂乱/五條橋」「河内山」

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