ちっこい頃は、
『松竹新喜劇』が苦手やった。
なんや、コワくて…。
いっつもテレビで
『吉本新喜劇』を観て
ハッハッハって大笑いしてた。
大人になって
藤山寛美の偉大さが判った時は、
既に遅し…。
”関西喜劇の双璧”を
もっとじっくり味わっとくんやったぁ。
そんな私の目の前に
松竹新喜劇の公演が!!
行きまっせぇええ!!
2017年9月9日(土)
新橋演舞場 16:30開演 B席:3階1列下手
松竹新喜劇 新秋公演
夜の部
一、鼓(つづみ)
三場
作:舘 直志
脚色:平戸敬二
演出:大場正昭
出演
此花家梅子:髙田次郎
此花家梅太郎:井上惠美子
此花家梅吉:藤山扇治郎
此花家花子[Wキャスト]:久本雅美、泉しずか
松尾の妻 小恵美:川奈美弥生
芸能社社長 松尾:江口直彌
理髪店々主 安田:曽我廼家文童
あらすじ
比花家梅子・梅太郎の夫婦は時代に取り残された昔ながらの芸人老夫婦。
弟弟子の河内屋ゴロゴロはそんな老夫婦を心配し、なにかと世話を焼く。
一方、愛弟子の梅吉・花子は、押しも押されぬ漫才界のスターに。
クハァァア…。
大人の物語やったなぁああ。
笑って笑っていうより、
ちょっとだけ笑って、
後は、人情にダダ泣きぃいいい
師匠コンビよりも、弟子コンビの方が
バカ売れしてしもうて、
自分たちの舞台に、
師匠達を出演させようと奮闘して…。
どうにかこうにか
出れることになったんやけど…。
本番で師匠がド緊張してしもうて、
ガッチガチになってしもうて、
言葉が出てこない!
んなアホなぁああ。
客席はドン引きやは、
師匠達は姿をくらましてしまうは…。
酔っ払って家に帰っていた師匠達を、
弟子コンビが訪ねて…ぅぅぅ。
通天閣が見えまっせぇえ!
大阪やなぁああ♪
厳しくて、ほんでむっちゃ温かい。
今のお笑い界ではこんな師弟関係は、
もう無くなってしもうてるんやろうなぁ。
二、お染風邪久松留守
四場
作:巌谷槙一
脚色:平戸敬二
補綴:米田 亘
演出:澁谷天外
出演
大工松吉:渋谷天外
松吉女房 おそめ[Wキャスト]:久本雅美、川奈美弥生
左官熊五郎:曽我廼家寛太郎
熊五郎女房 おとら:里美羽衣子
易者 順斉:江口直彌
分家主人 筆之助:渋谷天笑
角屋番頭 善助:曽我廼家八十吉
大住屋御寮さん おえん:大津嶺子
あらすじ
大阪の裏長屋に暮らす松吉はお人好しのおっちょこちょい。
ちまたで蔓延している“お染風邪”という病にかこつけて、
「久松留守」というお札を貼るというまじないをもとに
借金取りを欺こうとするのだが・・・。
藤山扇治郎は、
藤山寛美の孫やから、
スター扱いされてて、
全作品に出てるんや。
とばっかり思ってたら…。
おれへんやん!!
あ、違った。おった。
チョイ役やぁぁん!!
ビックリやぁぁあ!!
こっちは、渋谷天外がビシッッ!!
舞台を引き締めてたぁああ。
存在感がブ厚くて、
客席でボ~っと観てる私に、
「ちゃんと観たらんかいっ」
って言われてる気がしたわ。
アハアハ
藤山扇治郎インタビュー(抜粋)
松竹新喜劇がやるのは、お芝居ですね。
一発ギャグはしませんし、
会話の中で「なんでやねーん!」
とかもしません(笑)。
あくまでも物語の筋の中でのギャグ、
筋にのっとったお芝居での笑いをやるのが、
松竹新喜劇です。
ですから「笑かそう、笑かそう」とか
「こうやったらお客さん笑ってくれる」
というのが出てしまうのは、ダメなんです。
そっか、そういえばそうなやぁ。
しっかりとした芝居やなぁ。
エエなぁ♪
3階席に空席が目立ってしまって…。
惜しいなぁあ。
こんなにおもろい芝居やのになぁあ。
つづく
竹新喜劇 新秋公演
昼の部:新・親バカ子バカ 帰って来た男
夜の部:鼓 お染風邪久松留守
新橋演舞場
2017年9月7日(木)〜24日(日)
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