アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

たった4分間…。これはまったくの偶然だろうか? 松本清張 点と線

2018年05月31日 | 



今まで松本清張を、
ちゃんと読んだことがなかった!

今年のMYブーム幕末&明治維新繋がりで、
西郷札』っていう短編を読んだ時、
ビビビ!ときたんだよォォ! 

そうしたら『100分de名著』で、
松本清張をやってたんだよォォォ。
これはもう読むっきゃないでしょォ。 

点と線
著:松本清張
出版:光文社
初版:昭和33年2月
出版(文庫):新潮文庫
初版:昭和46年5月25日
134版:平成30年3月5日
価格:520円(税抜) 

134版って!!
どんだけぇえええ!! 

福岡市の香椎海岸で発見された男女の死体。
汚職事件渦中の某省課長補佐と愛人の心中と
誰もが思ったが…。 

ストーリーは、
『100分de名著』で観て知ってるのに、
ページを捲る手が
♪もおどうにも止まらないぃい♪(by山本リンダ) 

この男女の死体の間には、ほとんど隙間がなかった。
岩の皺の間を、小さな蟹がはっていた。
蟹は男の傍にころがったオレンジ・ジュースの瓶に
はいあがろうとしていた。 

風景がフっと浮かんでくるよぉお。
ミステリーだってことを一瞬忘れてしまうぅ。
打っては返す波の音や、
吹きすさぶ風の音が聞こえてきそうだぁ。 

心中とみられる男女の死体を見て、
警官たちがポロリと呟く一言も…。
ドロッとした情景なのに、
平常心でいる彼等にちょっと驚いたぁ。
いやいやお仕事なんだから、
これが普通なんだろうな。 

博多にほど近い町で起こった、
何の変哲もなさそうな事件。
なのに、地元の老刑事には
モヤモヤするものが…。
そんな時に、
本庁から若い刑事がやってきたぁ。 

こっから物語を進めるのは、
その若い刑事。
とってもとっても
粘って考えて頑張るんだよぉお。 

時刻表が大活躍!
思わず東京駅に
たった4分間だけ見える景色を
確認に行きたくなったもんね。
昭和30年代の話だから、
今行ってもダメなのにねぇ。
アハアハ 

この偶然は、まったくの偶然だろうか?
事件の小さな小さな穴を見つけて
捜査する。

新幹線が無いもんだから、
九州に行くにも、北海道に行くにも
どえれぇ時間がかかるぅうう!
夜行列車、寝台車。
私も幼い頃、乗った記憶があるけれど…。
とにかく大変だわさぁああ。 

携帯なんて無いもんで、
電報を打つんだよぉ!
瞬時に伝わらないもんだから、
またまた大変だわさぁああ。 

本庁の刑事と九州の老刑事は、
手紙を出し合う!!
ウキャァア♪
グっとくるゥウウ♪
メールじゃぁないんだよぉお。
心を込めた言葉の数々。
しかも直筆!
万年筆なんだろうなぁあ。
身分と年齢を超えた2人の友情! 
QOO~!

季節は冬から夏へ。
若い刑事は、やっとこさ
事件解決に漕ぎつけたぁ。
事件発生から7ヶ月が過ぎてた…。 

報告の手紙を九州に送るんだぁ。
なんてったって、
老刑事が気にした
”列車食堂の1枚の伝票”
これが始まりだったんだもんなぁ。 

手紙を読みながら、
どういう風に真犯人に辿り着いたのか、
読者にも判る。
ってことなわけねぇえ。 

解説に書いてあったんだけど、
『点と線』は推理小説のなかで
アリバイ破り」というジャンルに
入るんだって。
そのジャンルで有名なのが、
フリーマン・ウィルス・クロフツ
グォオオオ!!
こんな所で、クロフツの名がっっ!!
ウキャァアア♪ 

松本清張の作品って、
映画とかドラマでは観たことがあるよ。
ヘェエエ!と思いながらも、
原作を読んでみたい。とまでは…。 

で、遅まきながら体験してみたら!
グググイィぃッッ!!
と前のめりやないのぉおお!!
こんなにハラハラドキドキする
小説だったとはっっ!!
さぁて、お次は
どれにしよぉかなぁ。
沢山あるからなぁ。 

新潮社
100分de名著 

みんな西郷を書きたかった! 英傑 西郷隆盛アンソロジー その1 (2018.2.22記)
みんな西郷を書きたかった! 英傑 西郷隆盛アンソロジー その2 (2018.2.23記)

F・W・クロフツ初体験! 船から消えた男 (2016.6.14記)
またまたF・W・クロフツを読んだ! 1920年のデビュー作 樽 (2016.7.12記)
またまたまたF・W・クロフツを読んだ! 二つの密室 (2017.6.4記)