アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

F・W・クロフツ初体験! 船から消えた男

2016年06月14日 | 

名著復活
入手困難だった名作をお届けします。
東京創元社復刻フェア2015

なんて帯が付いてたら、
思わず手に取っちゃうよね。
レジに走っちゃうよね。

船から消えた男
原題:Man Overboard
著:F・W・クロフツ
訳:中山善之
出版:創元推理文庫
初版:1982年7月30日
第4版:2015年9月11日

なんと!
1936年に初出版された本っ!
今から何十年前になるわけ?
えっとえっとぉ…。
およそ80年前!
キョワァアァア。

事件が起こるのはアイルランド。
私にはあまり馴染みのない国…。
本に地図が付いてるんだけど…。
よく判らない…ぅ。

ガソリンの危険性を除くという
化学的大発見の実用化!
本の装丁が科学の実験室だもんね。
そういう話なのねぇえ…。
ジャックとパムというカップルが、
そんなドえれぇ儲け話にありついたっ。

最初はパム目線で状況が描かれてて…。
アラ…なんにも事件が
起こらないじゃないか。
つまらん。
でも、後から考えると
丁寧にキャスト紹介してくれてたんだね。

世紀の大発見をしたもんで、
パムと友人達は、
ロンドンの化学会社と契約しようと
していたんだけど、
派遣されたきた男が…
どーもイヤーな奴で…
難有り…。
パムにもチョッカイ出すしっ。
でも、まぁ、契約も無事に済んで
男はロンドンへ帰ろうと…
そうしたら!
題名通り”船から消えた”

何日か後に、遺体が海で見つかった…ぁ。
関係者は皆アリバイがあって…。
で…パムの婚約者が…
なんとっ
同じ船に乗り合わせていたっ。

調査に乗り出して来たのは、
ロンドン警視庁の首席警部フレンチ。
そっか、この人がグイグイっと
謎解きをしてくれるんだね。
これでやっとスピーディーに、
ページを捲れるぞぉお。
と思ったのも束の間…。
アイルランドの警察にバトンタッチ…。
そうしてまた、
パムの独白に戻って…。
ええぇイ!!
全然スッキリしないじゃないのさぁ。
しかぁし、
またまたフレンチが出て来て…
しかも、偶然、アイルランドで
奥さんと一緒に休暇を過ごすことに
なっていたぁあ。
オモロイ。
管轄外なもんだから、
アイルランドの刑事と組んで
コソコソっとした感じで…。
そこがまたオモロイ。
スーパーヒーローが、
解決するってわけじゃないところが、
エエやないかいなぁあ。

やがてパムが、
ちょっとした発見をするんだよね。
車の中に落ちていたボールペン。
これで、
死刑の判決が下りた婚約者に、
再び地上の光を見せてあげられることに
なったんだよぉ。
真犯人は友人たち…だったんだ…。
大金も手に入らず、
2人は元の貧乏暮らし…。
でもね、とっても幸せそうな姿で、
フレンチ警部を訪問したんだって。
それを見て、
苦労は充分に報われた。
警部はそう思ったんだって。
WOOOO!
なんだか清々しいぞぉお。
謎解きだけじゃぁ終わらない!
ほのぼのとしたラストの空気感に、
グッときたぁあ。
作家に興味津々やぁあ。
他の本も読みたいぞぉおお。

けれど…
棚には出番待ちの本がズラリ…ぅ。
嗚呼、クロフツ…
再会出来るのはいつだろう…ぅ。

東京創元社 

F・W・クロフツ
Freeman Wills Crofts
1879年~1957年
アイルランド、ダブリン生まれ。
鉄道技師であったが、病を得て長く休養した間に
構想した『樽』を1920年に上梓し、好評を博する。
続いて『ポンスン事件』『製材所の秘密』
『フローテ公園の殺人』を発表。
第5作『フレンチ警部最大の事件』で
フレンチ警部を創造し、
以後探偵役として定着させた。
著書に『クロイドン発12時30分』『サウサンプトンの殺人』
『フレンチ警部と毒蛇の謎』『フレンチ警視最初の事件』
『殺人者はへまをする』等多数。

~追記~
またまたF・W・クロフツを読んだ! 1920年のデビュー作 樽 (2016.7.12記)
またまたまたF・W・クロフツを読んだ! 二つの密室 (2017.6.4記)
F・W・クロフツ! フレンチシリーズ チョールフォント荘の恐怖 (2018.7.4記)


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