アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

2月歌舞伎座 人情噺小判一両

2006年02月28日 | 歌舞伎

二月 夜の部 
『人情噺小判一両(にんじょうばなしこばんいちりょう)』
作・演出:宇野信夫
初演:昭和11年
配役:六世尾上菊五郎 初世中村吉右衛門 ほか
今回は7度目の上演で、12年ぶりっっ!
”平成の菊吉”ではお初~!HAPPY~♪

茶屋で一服している子供連れの女房。
うわっ!吉之丞だ~。嬉しやな~。
むずがる子供を連れて「ゆっくりできやしない」と帰って行った。

「もうすぐ笊(ザル)屋さんが来るよ」茶屋の従業員達が噂していると、
やって来ました~!
庶民の格好した…はっきり言うと汚い、貧乏臭い身形のザル屋っ!
この人、さっきの『京鹿子娘二人道成寺』で踊ってた
ビューティー菊ちゃんのお父上でございます~。って思ったらハハハ。

何を隠そう”伝統文化放送”収録日なのであった!
なのに菊五郎。すべる~。アララ。

融通のきかない凧屋と大喧嘩して、
子供のピンチを助けたザル屋。
若い頃は随分無茶もしたらしい。情けに熱いね~。

菊五郎、”人情噺”させると笑わせて&泣かせてくれるよねー!
高校生の鑑賞教室で『文七元結』の左官を演った時も!
歌舞伎座で『らくだ』の屑屋を演った時も!
あ!『松竹梅湯島掛額』5月は吉右衛門だゾ~) 

「おとっちゃま」
見ると、男がトボトボと歩いてくる。
子供の父親は浪人。
ザル屋、またまた情け心が…。
ドーンと持ってけ~!親父の形見の1両~!

それを見ていたお侍。
ザル屋を料亭に誘って「あっぱれ~!」と称えちゃう。
でも、酔っ払ったザル屋に難癖つけらる。オヨヨ…。

笑ってみたり、困ってみたり、窓際から外を眺めてみたり、
VIVA!!吉右衛門~!!
緑の輝きと土の匂い。自然体の温かい土地。
”奈良の都”のような人!!大好きだぁぁぁぁ。
(「お水取り」の季節だね。『達陀(だったん)』観たいな~)

「情けを掛けない侍同士って変だ!」
「う~ん…そうかも」
2人は浪人宅を訪ねてみた。
…ら…浪人さん自殺ー。

侍は残された子供の将来を約束。
ザル屋はオンオン泣きながら「俺がお前の仇だよ」

”情”と”プライド”
じんわりきたのは、ザル屋の人間性あったればこそ。
VIVA!音羽屋~。

暗く終わる話だから…楽日、まさかね~。
どっこい、弾けてくれちゃったそーですね!(いいのか?…いいんだろう)
一発ギャグが”イナバウア~”ってのがスゴイ!
 ※”イナバウアー”
  1950年代のドイツの選手”イナ・バウアー”の名に因む。
 
  開いた両足を前後にずらし、つま先を外側にむけて滑る(スケートやってる友人曰く「難しい!」)
  荒川静香の上体を後ろに反らせた型は「レイバック・イナバウアー」と呼ばれるもの。

『團菊祭』もきっとね~!夏雄ちゃんを笑わせてね~!(退院おめでとぉ!!!)

吉右衛門の本領発揮は『幡随長兵衛』
昼の部へレッツゴ~!!

ルポレポはこちら
 2/2~26 歌舞伎座
昼の部 「春調娘七草」 「一谷嫩軍記-陣門・組討-」 「浮塒鴎」 「極付幡随長兵衛
夜の部 「梶原平三誉石切」 「京鹿子二人道成寺」 「人情噺小判一両」