櫻田啓 著
平家落人伝説をモチーフにした警察小説。
舞台が大分県で、知っている地名も多いので読みやすかった。
殺人事件なのだが、あまりドロドロした感じはなく、
大分・東京・能登の3箇所を丹念に調べつつ話が進む。
主人公の刑事・東山も、山岳救助隊志望だったというわりには
体育会系の雰囲気が少なく、むしろ細やかな視線でものごとを見る。
大分の平家山で殺されていたのは東京で働く時政京子。
彼女は平家山と同じ落人伝説がある能登ある地域の出身だった。
手に残された赤い南天の実に意味はあるのか。
なぜ無名な山に単独で登ろうとしていたのか。
そして彼女が働く会社の不正疑惑。
不思議な縁でつながる土地の伝説は、事件の背景を暴き出していく。
ややご都合主義な感じもあるが、伝説がうまく織り込まれていて
引き込まれていく。
それにしても落人伝説って多いのだなあ。
母方の実家もそんな感じの話があったなあ。山奥だったから。
なんだか赤い衣は身につけないとか、鯉のぼりはあげないとかいう
決まりごとのある土地もあったとか聞いたことがある。
どれだけ隠れて暮らしたのかと思うと切ない気もする。
事件解決よりもそんな伝説に思いを馳せてしまう一冊。
平家落人伝説をモチーフにした警察小説。
舞台が大分県で、知っている地名も多いので読みやすかった。
殺人事件なのだが、あまりドロドロした感じはなく、
大分・東京・能登の3箇所を丹念に調べつつ話が進む。
主人公の刑事・東山も、山岳救助隊志望だったというわりには
体育会系の雰囲気が少なく、むしろ細やかな視線でものごとを見る。
大分の平家山で殺されていたのは東京で働く時政京子。
彼女は平家山と同じ落人伝説がある能登ある地域の出身だった。
手に残された赤い南天の実に意味はあるのか。
なぜ無名な山に単独で登ろうとしていたのか。
そして彼女が働く会社の不正疑惑。
不思議な縁でつながる土地の伝説は、事件の背景を暴き出していく。
ややご都合主義な感じもあるが、伝説がうまく織り込まれていて
引き込まれていく。
それにしても落人伝説って多いのだなあ。
母方の実家もそんな感じの話があったなあ。山奥だったから。
なんだか赤い衣は身につけないとか、鯉のぼりはあげないとかいう
決まりごとのある土地もあったとか聞いたことがある。
どれだけ隠れて暮らしたのかと思うと切ない気もする。
事件解決よりもそんな伝説に思いを馳せてしまう一冊。
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