山スキーと山歩き みやぶろぐ

山スキーと登山など、きままに書いてみます

南アルプス白峰三山

2015-08-29 | 2015山登り
山域山名:南アルプス・北岳、間ノ岳、農鳥岳(山梨県)
期  日:2015年8月1日(土)~2日(日)
参 加 者:みやぶー、きむてつ
行動記録:
8/1 北本(22:00)=奈良田(25:00/5:30)=広河原1520m(6:30/7:00)→大樺沢2000m(8:05/8:10)→二俣2220m(8:35/8:50)→梯子下2700m(9:50/10:10)→八本歯コル2890m(10:30/10:45)→肩3000m(11:10/11:25)→北岳3193m(11:40/11:55)→肩3000m(12:05)→北岳山荘2900m(12:40)
<天候:晴れ後霧>

8月最初の週末、天気も良さそうでどこに行こうか直前まで迷ったが、
北岳には2回登っているものの、白峰三山縦走路は未踏だったので、南アルプス山麓の奈良田に向かった。

前夜に北本を出て、圏央道、中央道、中部縦貫道を走り、早川町に入る。奈良田に入るのは初めてだが、想像したよりは道路状況もよく走りやすかった。深夜1時過ぎに奈良田着、車内で仮眠。


バス出発は午前5時30分だが、バスは5時過ぎに到着したので慌てて列に並ぶ。第2駐車場でも長蛇の列でバスは3台出ましたがほとんどが立って乗車してました。




大賑わいも広河原バスターミナル。回りは百名山目白押しなので、この夏も週末ごとにすごいことになったらしい。




北岳と大樺沢。




トイレも列に並び、登山道も列で進む。しかも相当ペースが遅く、数珠つなぎの状況では抜くに抜けない。




大人数ツアーが休憩した時にやっと先に行け、あとは個人ばかりだったのでどんどん道を譲られ、何人抜いたか。100人は抜いたかも。




二俣もこの人人人。




バットレス。




沢沿いには花がたくさん。




東に開いた斜面には容赦なく真夏の太陽が照りつける。まさにサウナ地獄のようだった。




最後のツメには雪渓があり、上を吹いてきた冷風で幾分和らぐ。




バットレスからは盛んにルートなど指示する大声が聞こえる。




連続するハシゴを登れば、




八本歯のコルへ。




気温が急激に上がり、雲が沸き上がる。




あとは稜線を目指して尾根を登れる。




コルから稜線までは高山植物の宝庫。6月にシラネアオイの群落を見に来たことがあった。



















稜線分岐へ。コルにザックはデポ。




東側の野呂川から上昇気流でガスが絶えず沸き、3000m稜線は西風で晴れている。




中白峰沢ノ頭の奥に仙丈ヶ岳。




北岳山頂にて。標高は3193mになっていた。




南側稜線からの北岳も堂々とした山容。




北岳山荘へ。







まだ12時を過ぎたばかりなので空いていました。
















食堂で乾杯!!




自分は昔からサッポロ派。




外はガスって展望ないので、飲んで昼寝ゴロゴロで時間をつぶす。

3時を過ぎた頃から続々と登山者が…、受付は大混雑。あの大樺沢の列が登ってきたのだからしごく当然。
自分たちは寝具持参だったので適当な隙間(布団置き場)に収まったが、1枚に2名?で夕食は6回戦?くらいあったみたい。




ガスが薄くなったので、しばし山を眺める。下界は夕方でも30℃を越えているだろう。アルプスの稜線は12℃くらい、天然クーラーで快適だ。




テン場は溢れるほどではなかった。




北岳山荘の夕食。51、52番到着だったので1回戦目の16時から。




小屋は人だらけなので、夕食後も外でのんびりと。










寸光と右にかすかに冨士が浮かぶ。





8/2 北岳山荘(4:05)→中白根山3055m(4:30/5:05)→間ノ岳3189m(5:40/6:05)→農鳥小屋2804m(6:45/7:00)→西農鳥岳3050m(7:35/7:50)→農鳥岳3025m(8:20/9:00)→大門沢下降点2830m(9:15/9:20)→大門沢小屋1720m(11:00/12:00)→発電所1120m(13:15/13:35)→広河内橋890m(14:40)=奈良田(14:45)
<天候:晴れ後霧、雷雨>


3時起床、朝飯は自前なので自炊スペースで朝食を取る。

早い登山者はすでに北岳山頂に立っている。




テントの灯りと冨士。




4時に山荘を懐電で出発。中白根山に着く頃には明るくなった。










この冨士山を眺めると、日本人でよかったといつも思ってしまう。




奥秩父連山の東側から太陽が上がる。




仙丈の後ろには北アルプスもくっきりと。




月と雲海に浮かぶ中央アルプス。




見事な日の出が見られました。




中白根山をあとに間ノ岳へ向かう。




バックには北岳。




間ノ岳山頂の三角点。




南アルプスほぼすべてが眺められて、展望は一級だ。

農鳥岳を前衛に、塩見岳、荒川岳、赤石岳と続く南アルプス南部の山々。




北岳のバックには、甲斐駒、鳳凰三山。




夏の稜線を行く登山者。
北岳山荘から間ノ岳を往復して広河原に戻る登山者が圧倒的に多いらしい。
よって登山者が行き交う喧噪はここまで。




間ノ岳山頂。ちなみに百名山86座目。
100名山は無積雪期に気が向いたら登ってみるか~程度なので、たくさん残っている西日本の9座は定年後でしょう。最後の山は「敢えて」地元埼玉の雲取山か?




間ノ岳から農鳥岳稜線も絶景ルート。







仙塩尾根三国平への分岐。




間ノ岳南面はのっぺりとした斜面。赤石岳に似ている。




オヤジさんが有名な農鳥小屋。根はいい人らしいので、その姿を見たので声を掛けたが、食器洗いに集中?していたので、返事はなかった。




どうも、午前11時を過ぎて大門沢に向かう登山者が農鳥小屋を通過すると、「モタモタするんじゃない!」とやさしいお言葉をかけてくれるらしい。
健脚者以外は、雷の確立が高くなる午後3時までに大門沢小屋に着かない時間になるので、利にかなっているが。
確かに、北岳山荘にも午後6時を過ぎて入ってくる登山者がチラホラいた。夏山は3時までにテン場へ着くが鉄則で(学生時代にたたき込まれた)、昔に比べれば、山小屋入りの時間がかなり遅くなっているも事実。
捻挫やケガなどアクシデントがあれば、すぐに暗くなる訳で、北岳山荘でも「やんわり」と注意してました。


では一路平安を願って~、




農鳥岳へ。




間ノ岳はでっかい。いつか間ノ岳カールを滑ってみたいと少し真面目に考えているが、アプローチが深過ぎるのが大きな難点。




西農鳥岳。本山の農鳥岳よりこっちの方が25mほど高い。




大井川東俣からアプローチして、仙塩尾根と塩見岳に登ってみたい。




農鳥岳山頂で憩う登山者と冨士。盛夏の南アルプス的な一コマ。




農鳥岳山頂の標識。よく雑誌で見たな。




上昇気流どおしがぶつかって山頂部に出来る雲。北岳、高嶺、鳳凰地蔵岳、薬師岳、八ツ赤岳。
いずれも尖った山だ。




そして富士山にも。東寄りの風が斜面をまわって西側でぶつかって雲が発生している。
これが冬になると恐ろしい突風となる。富士山の特徴だ。




農鳥岳から大門沢下降点に向かう。その先の広河内岳から奈良田越え稜線も歩いてみたい。
行きたい山やルートはまだまだたくさんある。




大きな標識と鐘があった。ガスったら迷いやすいのだろう。




ここから林道まで標高差2000mの下り。はるか彼方だ。




急坂ではあるが道はしっかり整備されていて快適。




昔の風情そのままの大門沢小屋。遅れ気味の相棒待ちで小屋で1時間の大休止。
途中抜いてきたツアーの団体2組の予約が入っているらしく、今日は布団1枚に2名と書いてあった。
高校生のバイトが3人もいて、いい収入源なのだろう。この小屋がなくなったら、白峰三山縦走はかなりの健脚者しか来れなくなってしまう。







広河内沢を手製の木橋で渡る。




登山道は沢沿いを離れて、樹林帯に付けられた小径風の斜面を下る。しかも落ち葉や腐葉土でクッション性抜群で、懸念した膝痛への負担はなく、意外や快適な下山だった。




早川水系発電所を過ぎたら、大きな堰堤工事現場に出た。




どれほど堰堤の効果があるか不明だが、昔の渓相の面影はいっさいない。




この吊り橋も渡る必要がなくなった。




急に雷雨に降られ、工事に合わせて作られた東屋でおさまるまでしばし雨宿り。




広河原から奈良田行きのバスを計算して下りたら、目の前でバスは行ってしまった。
定刻より早いじゃないか?~と停留所のおじさんに言ったみたところで後の祭り。
おじさん「言っちゃったね~」と話していたら、トンネルの向こうからライトが見えて、
「臨時便の連絡ないけど来たかもよ?」と待ってみたら、その臨時便でした。ラッキー!!




雨に濡れて林道歩かずに奈良田に下山。
天候に恵まれて、大展望を満喫できた白峰三山縦走でした。




帰りに混んでそうな奈良田でなく、少し走った西山温泉湯島の湯へ。
これが当たりで、源泉掛け流しでそのお湯が洗い場へ。風呂は露天だけでしたが、軟らかいお湯で疲れを癒しました。