「戦争犯罪を世界が批難」という言葉が虚しい毎日、島岡美延です。どうしたら、この残虐な行為が止められるのか。
世界には美しい風景、人々の営みがあり、それを壊す権利なんて誰にもない。巨匠イングマール・ベルイマンが愛し、公私ともに過ごした家屋が残るフォーレ島、本当に美しい場所です。映画『ベルイマン島にて(22日公開)』をご紹介します。
映画監督カップルのクリス(ヴィッキー・クリープス)とトニー(ティム・ロス)はアメリカからスウェーデンのフォーレ島にやってきた。創作活動にも互いの関係にも停滞感を抱く中、敬愛するベルイマンが数々の傑作を撮った島でひと夏暮らし、何かを得ようとしていた。既に有名なトニー、認められて日が浅いクリス。彼女は自身の初恋を投影した脚本を書き始め・・・。
ミア・ハンセン=ラブ監督と彼女の元パートナーを彷彿とさせる物語。クリスの脚本の主人公にミア・ワシコウスカ。現実と虚構が交錯し、境目が曖昧になって、この美しい離島を訪れた心地に。