辻仁成が描いた京都

雨上がりに晴れて暑くなりそう、島岡美延です。
いつの季節も訪ねたい街、京都。
意外に知らなくて、最も京都らしい空気感の中、美しくも切ない物語が出来上がりました。
映画『醒めながら見る夢（17日公開）』をご紹介します。
まもなく祇園祭。
劇団の人気演出家・優児（堂珍嘉那）とその恋人・亜紀（高梨臨）は、密かに結婚し暮らし始めていた。
次回公演の準備をしながら、どこか空ろな優児。
彼の前に亜紀の妹・陽菜（石橋杏奈）が現れ、亜紀に関する話があるという。それを避けるように冷たい態度を取る優児。
姉妹はサロンバーを営む母（高橋ひとみ）の元で育ち、後継者として期待される陽菜は、重荷に感じ、いなくなった姉、死別した父への想いを募らせていく。
そんな折、陽菜は、孤独な青年、文哉（村井良大）と出会う。
各々が抱える秘密とは・・・。
京都の路地裏、鴨川のほとりなど、さりげない京都の表情を切り取ったのは、小説家・ミュージシャン・演出家として活躍する辻仁成。
古都でしか撮れない、喪失と再生の物語です。