風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

松本隆

2010-05-27 00:32:45 | スポーツ・芸能好き
 今宵、NHKで「作詞家・松本隆の40年」という特集番組をやっていました。20歳の時に「はっぴいえんど」を結成し、今まだ60歳の若さ(?)でありながら、職業作詞家として37年のキャリアを誇り、阿久悠に次ぐ歌謡界のヒット・メーカーであることを、あらためて認識させられました。
 日本のミュージシャンが出した初の”CD”アルバムで、もはや名盤とも呼ぶべき大瀧詠一の「A LONG VACATION」の殆どの作詞を手掛けたのは、「はっぴいえんど」で一緒だった縁からだとは迂闊にも知りませんでした。筒美京平とのコンビで飛ばしたヒット曲は、「木綿のハンカチーフ」(太田裕美)、「東京ららばい」(中原理恵)、「セクシャルバイオレットNo.1」(桑名正博)、「はーばーらいと」(水谷豊)、「卒業」(斉藤由貴)、「あなたを・もっと・知りたくて」(薬師丸ひろ子)など数知れず、また、「君に、胸キュン。」(イエロー・マジック・オーケストラ)、「硝子の少年」(KinKi Kids)、「スローなブギにしてくれ」(南佳孝)、「ルビーの指環」(寺尾聰)など、著名なアーティストにも多くの詞を提供して来ました。
 しかし白眉は、何と言っても、松田聖子に提供した詞の数々でしょう。24曲連続オリコン1位を飾った曲の内の17曲を手掛けたのをはじめ、一人の歌手に提供した詞の数としては異例の138にものぼるそうです。松田聖子と全く同じ時代を生きて来て、どれもこれも懐かしい。今、聞いても、新鮮に聞こえるのは、本人が「自分の詞は時代を超える」と自負するだけのものであるばかりでなく、作曲家の豪華さにも依ります。財津和夫との「白いパラソル」「野ばらのエチュード」、大滝詠一との「風立ちぬ」、松任谷由実(呉田軽穂)との「赤いスイートピー」「渚のバルコニー」「小麦色のマーメイド」「秘密の花園」「瞳はダイアモンド」「Rock'n Rouge」「鏡の国のアリス」、細野晴臣との「天国のキッス」「ピンクのモーツァルト」「ガラスの林檎」、大江千里との「Pearl-White Eve」、大村雅朗との「SWEET MEMORIES」などなど、ヒットするべくしてヒットしたと言うべきでしょう。松本隆の名前は、松田聖子とともに永く語り継がれるに違いありません。同時代に生まれ合わせた幸運を思います。
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