風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

宇宙人と地底人

2011-07-13 02:09:44 | 時事放談
 NNNが8~10日に行った世論調査によると、菅内閣の支持率は先月の調査より8ポイント下がって16.1%と、政権交代以降で最低を記録したそうです。一方、不支持は8.6ポイント上がって69.4%に達しました。その結果、菅首相の退陣時期については、「すぐに辞めるべき」38.5%、「国会会期末の8月末まで」35.1%、「今年一杯まで」10.9%、「できるだけ長く続ける」9.6%となり、計74%近い人が8月末までの退陣を求めていることになります。
 菅さんが、これほどの逆風下で、なお総理大臣の椅子にしがみついて、延命に汲々とするとは思いもよりませんでした。一体、総理大臣として何を実現したいのか、総理という地位に何を求めているのか、図りかねます。最近は国民に向かって直接語りかけることもなく、不誠実であり、意図が見えないだけに不気味ですらあります。いよいよ鳩ぽっぽおじさん同様、自分を評価するのは後世の歴史家なのだと嘯き、孤高の海に逃避して自己陶酔に浸っているのでしょうか。危険な兆候です。
 このように、二人には共通点もあり、相違点もあります。
 先ず、鳩ぽっぽおじさんは、誰からともなく宇宙人と呼ばれるようになりました(多分)。そして多分、その発言が、とてもこの世のものとは思われず、地に足がついた地上人のものとはかけ離れて、身を引くときに本人自ら言われたとおり、20年や30年の時空を越えて、(宇)宙を彷徨っていたからだと、勝手に解釈しています。経済的な苦労がない、やんごとなき家柄に生まれ育ったからこそ身に着けた、羨ましいほどオメデタイ性格でした。ETとか、アメリカの児童番組のテルタビーズに似て見えてくるから不思議です。
 それでは菅さんはどうでしょうか。察しの良い皆さんはもうお分かりの通り、私は彼に地底人の称号を献上したいと思います。市民運動家(これはある意味で“縁の下”の力持ちと言えるかも知れない)という三つ子の魂を引き摺って、体制の象徴たる官僚と仲良く出来ないのも損な性格だと思いますが、自分を支えてくれる執行部ともうまくやって行けないのは、我々、地上人とはどこか肌合いが違うと言わざるを得ません。浜岡原発を止めたのも唐突でしたが、最近、ストレステストを実施すると発言したのも唐突でした。発想自体は決して悪くないのですが、手順が無茶苦茶で、思いつきで動くのは、さながら忘れた頃にやって来る地震のようです(この辺りは、かかるご時世でSensitiveなので、これ以上は踏み込みません)。イラ管、と言われるようにワケもなく周囲に当り散らすのもまた、時折ガス抜きをする火山の噴火のようです。また、埋蔵金を頼みの綱にして、16.8兆円の財源を捻出できると豪語して人々をたぶらかしたのは民主党そのものでしたが、それを主導し、今また埋蔵電力などと言い出す始末で、よほど埋蔵されているものに執着がおありなのは、地底人たる性でしょうか。
 宇宙人に続いて地底人の支配を受けて、日本をダメにしたのが、政権交代の実態だった・・・なかなかセンセーショナルでいいと思いませんか。どちらも空気を読めないのは、宇宙にも地底にも空気が薄いので納得します。顔つきも、どことなく能天気で発散した感じの宇宙人に、辛気臭くてどこか暗い雰囲気の(何故か時々意味もなくニヤつく)地底人、というのも、なんとなくよく似合っているような(などと一人合点)。
コメント
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