風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

中国の実力?

2011-07-25 00:38:12 | 時事放談
 昨日、中国浙江省温州市で起きた高速鉄道列車の追突脱線事故で、死者43人、負傷者190人以上と報道されています。鉄道省は上海鉄道局の局長ら幹部3人を更迭したというニュースも飛び込みました。
 中国の高速鉄道と言えば、北京・上海高速鉄道(中国版新幹線)でも故障などのトラブルが相次いでいますが、最大のトラブルは、日本を抜き世界最高の技術を獲得したと主張し、車両(CRH380A)技術21件について、米国などで特許出願手続きを始めたことでしょう。川崎重工業から東北新幹線「はやて」型車両の技術供与を受け、ご覧になった方ももいると思いますが、流線形の先頭部分や白地に青いラインも含めて外観は「はやて」そっくりで、川重関係者によると、「モーター出力を上げただけで、基本的な構造に変化はない」にも関わらず、です。他方、独・シーメンスが技術供与した車両(CRH380B)も走っていますが、こうした問題が発生していないのは、シーメンスは米国をはじめとして既に特許出願済みのためで、「中国側が独自開発と政治宣伝するのはいつものこと」と涼しい顔で、なにやら日本の甘さが目立ちます。
 それはともかく、ハコモノでは、同等か、タイミングによってはそれ以上のものを導入できても、運行技術については、彼我の差を感じさせました。
 最近、軍事専門家の話を聞いたところによると、中国はかねて「大国で空母を持っていないのは中国だけ」と、空母保有をめざし、旧ソ連製の空母ワリャークを大連で改造中で、練習用空母として運用する計画と言われ、更に上海の造船所では初の国産空母を建造中とも伝えられ、最終的に原子力空母2隻を含む5~6隻体制にするとの観測もありますが、空母部隊の場合、艦載機の運用ノウハウや護衛艦との連携といった技術をこれから学ばなければならない中国に比べ、アメリカばかりでなく、ヘリ空母を就役済みの日本ですらも、運用面で一日の長があると言われます。従い、中国の軍拡と言っても、まだそれほど恐れるに足りないと。
 単体のハコモノではなく、システムになればなるほど、運用の技術が重要であり、経験の積み重ねがモノを言う世界であるようです。
コメント
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